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岡山さんは、「あー」がめっちゃいいですよね

渋谷 あと、岡山さんは、「あー」がめっちゃいいですよね。「あー」にグラデーションがあるというのか。

光石 すごくよくわかります。

岡山 僕、「あー」って言ってました?

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渋谷 たくさん言ってます(笑)。イラついた感じとか困った感じを表していて。「あー」しか言ってないくらいの印象だった(笑)。

岡山 杉浦くんにはモデルさんがいらっしゃるんですよね?

渋谷 います。(客席を指して)彼です。

岡山 ああ! (頭を下げて)はじめまして。なんか緊張します。

渋谷 杉浦ヒロノリという、親友です。

岡山 でも、どうなんですか? ドラマの杉浦くんはけっこう問題が……(笑)。

渋谷 彼の親御さんは、ドラマの岡山さんを観て、「ヒロくんにそっくり!」と言ってたそうです(笑)。

岡山 だったら、ありがたいです。

渋谷 岡山さんが演じたなかでも、杉浦はとびきりボンクラキャラですよね(笑)。

岡山 僕、ボンクラ率が高いんです。

光石 天音くんの名誉のために言うと、彼はものすごく細かい準備をしているんですよ。台本にもたくさん書き込んでいるし。

岡山 それ、めちゃめちゃ恥ずかしいです。散々準備してやったのがあれって(笑)。

渋谷 (笑)。

杉浦くんのモデル・杉浦ヒロノリさんと杉浦くん役の岡山さん

岡山 杉浦くんは絶妙ですよね。始めの方はツッコミどころ満載だけれど、モード内田やアレグリが渋井事務所に入ってきてからは立場が変わって、しっかりしてきて。回ごとの印象が違っても、同じ人に見えるようにいろいろ考えました。

渋谷 最高でした。岡山さんの杉浦くんは、「かわいさ入れてきた!」と感動がありました。本物は全然かわいくないから(笑)。

「渋井が好きになる欅坂の女の子は、20代にしてほしい」

——原作との違いでいえば、渋井が熱をあげるのは、漫画では乃木坂46ですが、ドラマでは欅坂46になっていましたね。

渋谷 僕が乃木坂の橋本奈々未(ななみん)という子のファンだったので描いていたんです。でも、2年前に引退しちゃって、脚本では欅坂になっていた。僕はドラマ化に際して、何も注文はつけなかったんですが一つだけ、「渋井が好きになる欅坂の女の子は、20代にしてほしい」とお願いしました。50代のデザイナーが14歳にハマっちゃうと、さすがに共感が得にくいんじゃないかなって(笑)。実際、渡辺梨加(べりか)さんになっていて、すごく良い感じでしたよね。

 

光石 なるほど。

渋谷 香港園で、渋井が渡辺さんに会うシーンの撮影は、見学に来てもいいと誘われたんですが行かなかったんです。あえて(笑)。

光石 あえて? 

渋谷 渡辺さんがすごくいい人だったら、好きになってしまって、それまで漫画でさんざん「乃木坂」「乃木坂」言っているのに、いきなり「欅坂」と言い出しかねない。それではブレると思ったので、行きませんでした。でも、あの香港園での光石さんの演技、ヤバさが半端なくて!(笑) ゲラゲラ笑ったんですが、俺もアイドルのインタビューのときはこんな感じかもしれないと我が身を振り返りました。

 

岡山 思春期の男の子みたいでしたよね。

光石 中学生みたいだよね。