文春オンライン

2019/10/26

では東京五輪でのメダルの可能性は?

 とはいえ、W杯の結果だけを見て「東京五輪もメダル!」と声高に言えるかと言うと、残念ながらまだそのレベルには至らないのも現実だ。なぜなら、本来は上位2か国に五輪出場権が与えられるW杯であるが、今大会に限っては日本が開催国として出場するため、五輪出場権はかからない。大会前にはブラジル、ポーランド、アメリカ、ロシア、イタリア、アルゼンチンが五輪出場権を獲得しており、年明けに行われる最終予選へ臨む他国も含め、W杯では主力が来日せず、セカンドチームが多かった。

 五輪に照準を合わせ、ベストの状態で挑む強豪にどれだけ太刀打ちできるか。石川が言うように、W杯では世界ランキング上位国に敗れ、目標としたメダル獲得は果たせず終わっているのも事実で、クリアしなければならない課題も山積みだ。

今大会で成長した姿を見せたエース石川祐希 ©getty

 だが、大会前にあのブラジルとこれほど渡り合えると誰が予想しただろうか。しかも、1セットを取ったことに「満足」ではなく、負けたことに本気で「悔しい」と口を揃えることなど、想像すらしなかったはずだ。

 まだ今は、トップを走る強者の背中は遠くても、確実にその姿は見えている。

 どんな相手に対しても、何かやってくれるのではないか。そんな期待と高揚感を残し、選手たちは次なるステージへ向け歩み出した。

 W杯閉幕直後にイタリア、パドヴァでの開幕戦に出場した石川を筆頭に、海外でプレーする選手と、日本で多くの注目を浴びながら戦う選手がどんな融合を果たすのか。やはり、期待は高まるばかりだ。男子バレーの未来は明るい、と。

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