新型コロナウイルスの感染拡大により世界経済は大打撃を受けているが、株価以上に乱高下を繰り返しているのが、ビットコインをはじめとする仮想通貨マーケットだ。大手仮想通貨取引所のBitMexは、新型コロナウイルスによる市場への影響を、「2008年の国際金融危機や2000年のドットコムバブル、1997年のアジア危機、1992年のブラックウェンズデー、1991年の日本の資産バブル、1987年のブラックマンデー、1973年の石油ショック、そして1929年の世界恐慌に並ぶほどの出来事だ」と分析している。
その仮想通貨で莫大な資産を築いた金融トレーダー・KAZMAXこと吉澤和真被告(30)も“重大局面”を迎えている。
「薬物は自分の意思ではなく、他人に盛られた」
吉澤被告は、2019年11月10日に麻薬取締法違反の疑いで警視庁渋谷署に逮捕され、現在裁判中だ。犯行当日、東京・渋谷のクラブで早朝4時頃に「吉澤被告が違法薬物を使用している」という110番通報があり、警察が現場に急行。職務質問の上、本人を渋谷署に連行し、尿検査で陽性反応が出たため、午前11時に逮捕された。
初公判は2020年3月6日だった。裁判を傍聴した人物が話す。
「東京地裁では38枚の傍聴券が用意されていましたが、傍聴希望で並んだのは31人と定員割れしていました。吉澤被告は法廷で『薬物は自分の意思ではなく、他人に盛られたので否認させていただきます』と容疑を否認していました。
今回は麻薬取締法違反のほかに、2018年9月16日に首都高速道路で、制限60キロのところを156キロで走るという道路交通法違反も同時に起訴されていました。罪状認否に対し、『道交法については認めます』と述べていました」
弁護人も冒頭陳述で吉澤被告の薬物使用について否定。今回の件は著名人である吉澤被告を陥れるために仕組まれたものだといった主張を展開した。