野菜を採るとか栄養バランスにも気を付けています
――クラスが上がって注目度も上がっていると思います。今後欲しい服はありますか?
近藤 まだ、考えていませんけれど、オーダーのスーツとかいいのが買えるかもしれないですね。
――近藤七段の今後のファッションに期待ですね。体のメンテナンスや食生活で気を付けていることはありますか?
近藤 若手でジムに行っている人もいるそうですが、僕はまだやってないです。棋士仲間でのフットサルとかスポーツにも参加はしていません。一人暮らしの食生活は、ごはんだけ炊飯器で炊いて、近所のおいしいお総菜屋さんでおかずを買ってくることが多いです。今は外食がしづらくなっているので。野菜を採るとか栄養バランスにも気を付けています。
実は父は料理人なんです。長いこと単身赴任をしていますが、家に帰ってきたときには、おいしい料理を作ってくれて楽しみでした。国際会議で要人に出す料理や有名スポーツ選手の料理を担当したこともあるそうです。父の血を引いているので、自分もできるかなと自炊したこともありますが、ちょっとそこは似なかったようですね(笑)。おいしくなくてやめました。
10年後はA級の常連でいたいです
――直近と5年後、10年後の目標を教えてください。
近藤 直近は将棋の精度を上げたいし、終盤の逆転負けを減らしたいです。本当にもったいない負けが多いので……。
――アマの場合は終盤で負けないためには、詰め将棋とか必死問題をやれと言われることが多いと思います。プロの場合は、どうすれば逆転負けしなくなるのですか?
近藤 いや、それが全然分からない。取材には何回か「逆転負けを減らしたい」と答えたのですけれど、どうすればよいのか分からなくて、今はその課題と向き合っている状態です。
5年後の目標は、タイトル獲得ですかね。デビューしたときの地元紙のインタビューで「5年以内にタイトル」が目標と言いました。もうすぐ5年経つのに、惜しいところまでもいけなかった。昨年度では王座戦で本戦進出できて、狙っていこうとしたものの、1回戦で羽生先生に負け。これまで本戦ベスト8もないし、リーグに入れたものの1期で陥落でした。順位戦以外もいいところまで行きたいです。そして、10年後はA級の常連でいたいです。
――プロのレベルだと、欠点を修正する難易度も上がるわけですね。最後に、欲しいタイトルがあれば教えてください。
近藤 もちろんどのタイトルも欲しいですが(笑)、あえて挙げるならば王将ですかね。歴代王将は特に強い方ばかりですし、歴史も古く、重みもあります。一度王将リーグに入ったこともありますし、2次予選にも何度か進んでいて、相性も良いと思っています。罰ゲーム(と言われ、主催紙のスポニチに掲載される勝者のおもしろ写真)も、挑戦者になれれば、ぜひやってみたいです。
写真=山元茂樹/文藝春秋
INFORMATION
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