1ページ目から読む
3/5ページ目

山本さんとは普段はお互い下の名前で呼び捨て

――山本博志四段も同世代の一人でしょうか。

近藤 そうですね。同じ歳の棋士(1996年度生まれ)はしばらく僕一人でした。山本さんは2人めで、昇段が決まった三段リーグ最終日には、お祝いしたくて将棋会館に駆け付けました。小学校2年のとき、小学館学年誌杯(8年ほど前まで東京で行われていた小学生の学年別の将棋大会)で僕が負けたのが最初だったと思います。奨励会級位者のときは小高(悠太郎)三段も一緒に、小高三段の実家の将棋教室で練習対局もよくしました。

――ツイッターやnoteを拝見していると、山本四段は「誠也」とか「近藤大先生」と呼んだりしているようですね。風格があるともいわれていました(笑)。

ADVERTISEMENT

近藤 僕がB1に上がったからですかね(笑)。小学校からの付き合いなので、普段はお互い下の名前で呼び捨てです。山本さんはネットに文章を書くのが好きみたいで、自分とは真逆ですね。たまに見ています。自分はツイッターとかSNSは今後もしないと思います。

 

――同世代の棋士が好成績をあげたら気になるものですか?

近藤 みんな仲間の活躍や「抜いた抜かれた」は意識していると思います。1歳下の本田さん(奎五段)がプロ1年目でタイトル挑戦したことや、奨励会時代からよく練習将棋を指した仲の佐々木大地さんが2019年度対局数1位で挑戦者決定戦まで勝ち進んだことは刺激になりました。一方、自分がB1に上がったことについて、周りがどう見ているかはよく分からないです。コロナの影響でお祝いの食事会はなかなかできなくなったし、棋士仲間と話す機会が減ってしまって……。

目標としている棋士は

――そうですよね。早くお祝いできるようになるといいですね。ところで、目標としている棋士はいますか?

近藤 兄弟子の渡辺明三冠ですかね。

 

――同じ棋士の目から見て渡辺三冠のどこが優れているのでしょう?

近藤 大局観が優れていて勝ち方がうまいと思います。逆転負けが少ないし、勝つときは引き離して理想的な勝ち方ですね。

――同門で渡辺三冠とのつながりはありますか?

近藤 実は歳が一回り離れていることもあって、あまり交流はないんです。たまに開かれる一門のパーティーや大会のときにお話しすることはあります。

――第3回AbemaTVトーナメントでは、渡辺三冠に指名されて同じチームになりましたね。予想していましたか?

近藤 「選ばれるといいな」と期待はしていました。目標となるような活躍をされている兄弟子に選んでもらえて光栄です。石井さん(健太郎五段)も同門で、一門の団結力で優勝を目指します。石井さんは4歳上で、奨励会時代に所司先生が開いていた研究会でよく教えてもらいました。

――チームでの練習は?

近藤 チームではしていないです。でも佐々木勇気さん(七段)とか若手5~6人で早指しで指して練習はしました。