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“不景気に強い”はずが…東京の立ち食いそば「閉店ラッシュ」 都内人気5店の“戦い方”とは?

2020/08/18
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(2)神田和泉町「二葉」は“容器タダのテイクアウトで善戦”

 次に向かったのは神田和泉町の「二葉」。8月の第2週になって、また在宅勤務が増えているようだ。浅草橋から秋葉原に向かう道中は、確かに歩く人が少ない。「二葉」は4月8日からゴールデンウィーク明けまで営業を自粛していたそうだ。感染対策として、厨房とカウンターの間に全面ビニールを張り、おつり入れも複数用意して対応している。「ハケンの品格」のロケに使用されて一躍有名になったようだが、あまり影響はなかったようだ。この日も、旨そうな天ぷらがぎっしりと並んでいる。

人の少ない浅草橋から二葉への道を進む
「ハケンの品格」でも登場した「二葉」
「二葉」は全面ビニールで感染防止
あさり天、しいたけ天などの人気の天ぷらがずらっと

 この時期いただくのは「冷しあさり天そば」(470円)。コクのあるつゆと多めのコシのあるそば。朝揚げだが、カリッとしたあさりの天ぷらは他では見ない名品である。

「冷しあさり天そば」(470円)は抜群のうまさ

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 若大将に挨拶して、お店の状況を聞いてみた。やはり、解除後も戻りは鈍く、売り上げは70〜80%程度だという。秋葉原界隈にある大手企業が在宅勤務を続けているので、その影響もあるという。「二葉」では、テイクアウトに力を入れている。容器を無料にして、「てんぷら1つからでもどうぞ」という具合である。「二葉」のような人気店ではテイクアウトなどで売り上げ減を食い止めているようだ。

容器代無料でテイクアウトに力を入れている