手塚会長は「水商売だってバカにされたくないという思いもあるし、俺もバカにされたくないし、みんなもバカにされたくない。一般的な会社がやっているようなことと同じようなことをやってもらいたいし、ビジネスマインドを持ってもらいたいという思いがあります」と語った。
歌舞伎町に迫るコロナ影響
2月には日本で新型コロナウイルス感染の問題が本格化し、2月27日には事態を重視した政府が全国の小中学校や高校に休校を要請。
3月には、APiTSでもアルコールやトイレットペーパーなどの必需品が手に入らなくなってきた。
3月3日にはまだ外出や営業の自粛要請は出ていなかったが、従業員たちは体温のチェックを始めた。検温して37度を超えた従業員は病院へ行かせ、出勤をさせないという対応も。従業員たちは新型コロナウイルスを意識しつつも、いつも通りの接客を心掛けていた。
実は、APiTSは感染拡大の波が迫る中で拡大移転をすることが決まっていた。その規模は歌舞伎町最大級の260㎡超えで、家賃月300万円はくだらない。
3月4日はグループのHPでコロナ対策を告知。さらに、手塚会長は新型コロナウイルスとどう向き合うのかを定例幹部会議で示した。
この頃、「密」というキーワードが生まれ、WHOがパンデミックを宣言。明らかに新型コロナウイルス問題のステージは変わった。
ホストクラブも、使ったテーブルはその都度消毒するなど、徹底した対策が求められるようになっていた。
3月24日は東京オリンピックの延期が決定するなど、手塚会長も含めたホストたちは“会社倒産”という恐怖を感じ始める。
3月30日には事務所の会議室で、どう営業していくのか会長とホストたちの話し合いが開かれた。この3時間後に東京都の小池百合子知事が接待を伴う飲食店などに行くことを控えるよう都民に要請。4月7日は政府が緊急事態宣言を発出した。
そして東京都では一部を除く業種に対し、4月11日から休業を要請した。Smappa!Groupも営業自粛を余儀なくされた。