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2020/09/19

――斉藤由貴さんがヨーヨーを出すシーンがありましたね。

「あれは、本当に余談ですけど、ぼくがすごく斉藤由貴さんと同世代でファンだったものですから。すごくシリアスな作品だったんで、どこかクスッと笑えるシーンを作りたいなと。斉藤由貴さんが本当にやってくれるかな、とちょっと心配だったんですけど、こういうシリアスなドラマだから1か所くらいあってもいいですよね、とノリノリでやってもらいました」

©️東海テレビ放送

家族の大切さや愛おしさを感じてもらえれば

――この作品は、一度テレビで放送されているものなんですよね。そのときの放送と何か違いがあるんでしょうか?

「2018年の12月25日に放送しました。そのときはテレビで2時間番組だったんですけど、コマーシャルが入るのでどうしても尺が短くなってしまう。そのとき、泣く泣く落としたインタビューだとか、シーンだとかを、映画版に入れ込んでいます。あとはゴールデンタイムのテレビで放送したので、視聴者にチャンネルを変えられないよう、スーパーでかなり演出をしたんです。インタビューのコメントフォローを、全部スーパーで入れ込んだり。で、人間、文字があるとどうしてもそっちを読んでしまう。でも、インタビューでの表情とか、声のトーンとか、文字以上に大切な情報って、顔や身振り手振りから表されるものなんです。だから映画版では全てそのスーパーは取り去りました。表情や身振りを、集中して観てもらえるようになっていると思います」

――そういった表情も、今回、観客のみなさんに作品を観ていただきたいポイントということになるのでしょうか?

齊藤潤一監督

「そうです。それから、結果的なんですけど、ちょうどコロナ禍の中での上映になりましたので……今、家族で過ごす時間が多いと思うんですよね。家族って当たり前のように親がいて、兄弟・姉妹がいて、お子さんがいて。目の前に当たり前にいる存在だと思うんですけど。磯谷富美子さんのように、ある日突然、最愛の大切な家族を失う方もいらっしゃるわけで。この作品を観ていただいて、改めて家族の大切さを考えていただけたら、と思います。家族の大切さ・愛おしさを、観終わった後に感じてもらえれば嬉しいですね。

 また、加害者側を考えると、もしかしたら家族愛があればそういう凶悪な事件なんて起きないかもしれない。いろんなことを考えていただければいいと思います。被害者からの視点で観る人、加害者からの視点から観る人。死刑について考える人もいれば、家族について考える人もいれば……いろんなことを、観終わった後に考えてもらえるといいですね」

【前編を読む】「ガムテープで顔面ぐるぐる巻き、ハンマーで頭部40回殴打……“名古屋闇サイト殺人事件”被害女性が「どうしても守りたかったもの」

INFORMATION

『おかえり ただいま』映画情報
2020年9月19日より、ポレポレ東中野にてロードショー、ほか全国順次公開
出演:斉藤由貴 佐津川愛美 
   浅田美代子 大空眞弓 須賀健太
   天野鎮雄 矢崎由紗 ほか
監督・脚本:齊藤潤一
プロデューサー:阿武野勝彦
製作・著作・配給:東海テレビ放送 
配給協力:東風
https://www.okaeri-tadaima.jp
©️東海テレビ放送

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