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連載テレビ健康診断

お父さんとお母さんどっちが好き? “家族総選挙”の結果は…――てれびのスキマ「テレビ健康診断」

『お助け!コントット』(テレビ朝日系)

 いわゆる「お笑い第7世代」のコント師であるハナコ、ゾフィー、かが屋、ザ・マミィによるユニットコント番組『お助け!コントット』(テレビ朝日系)の第2弾が早くも放送された。第1弾が7月に放送されたばかり。異例の早さだ。それだけではない。8月には、まったく同じメンバー、しかも同じ局で、スタッフだけは違う『東京 BABY BOYS 9』というコント番組も放送されているのだ。

 もともとゾフィーの上田、かが屋の加賀(今回は休み)、ハナコの秋山、ザ・マミィの林田で「コント村」というライブを開催している仲。即完売する人気ライブだ。「村長」の上田は、「それだけコントの熱い話を聞きたい人間が山程いるのに食えていないやつが多すぎる」とコント師たちの現状を訴えていた(AbemaTV『日村がゆく』19年12月11日)。ミュージシャンや俳優は、全国的な知名度がなくても食べて行けている人はいる。だが、コント師は『キングオブコント』(TBS系)の決勝に行っても食えていない人がいると。だから「コント業界に革命を起こしたい」「クラウドファンディングでコント番組を作りたい」などと熱く語っていたが、それからわずか半年あまりで、特番ながら2つのコント番組を持つに至ったのだ。時代が大きく動き出しているのを感じる。

ハナコ ©時事通信社

『お助け!コントット』は「お悩みをコントで笑い飛ばす」がコンセプト。視聴者からの「好きな人がイケメンすぎて緊張してしまう」「プロポーズする予定なのですが正直自信がありません」といった悩みに対し、それをテーマにしたコントをしていくというもの。メンバーはどこを見ても実力者ばかり。コントごとにボケ・ツッコミも自在に変えつつ、それぞれが見せ場を作っていく。最高のバランスだ。あと、印象的なのは女装の上手さ。この日は、上田、賀屋ら6人が女装していたが、みんな自然で「いそう」な感じ。それは女装に限った話ではなく、登場人物みんなに強烈なリアリティがあるのが彼らのコントの特長だろう。

 コントの合間のスタジオトーク部分は生放送。番組が進むにつれ、徐々に衣装が変わっていく。最後に生放送でコントを披露するためだ。ワクワクする試みだ。「お父さんとお母さんどっちが好きという質問にいつも困っています」という悩みに応えた「家族総選挙」という生コント。三男(上田)司会のもと、家族の人気投票の結果を発表していく。ベスト5に母や次男、親戚のおじさんがランクインする中、1位に選ばれたのは、犬のランディ。発表された瞬間、激しく尻尾を振りながら家族に駆け寄っていく姿は、すべてを持っていくほどの可愛さ。優しく愛らしい番組を象徴するかのようだった。

『お助け!コントット』
テレビ朝日系 不定期放送
https://www.tv-asahi.co.jp/otasukecontotto/

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