60年前の日本全国を貴重なカラー写真で撮影した『秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本』と『続・秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本』(ともに光文社)がロングセラーとなっている。
著者は1927年生まれのアメリカ人、J・ウォーリー・ヒギンズ氏。1956年に初来日し、その後日本に60年以上在住。その間、当時貴重だったカラーフィルムで鉄道写真を撮り続け、現在はJR東日本国際事業本部の顧問を務めている。
1950年代から60年代の当時の日本各地の様子をとった貴重な写真は、まさに「東京オリンピック前の日本」を描いた歴史的資料。その写真集から、終戦直後に撮影された東京の様子を特別にセレクトし、一挙掲載する。今回は山手線の東側編。(全2回の1回目/山手線の西側編へ)
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1960年の有楽町 今はなき日劇
右側に今はなくなった日劇がある。この周辺のビルのほとんどが今は姿を変えてしまったかと思うと、衝撃的だ。
1950年代の上野 そびえ立つ松坂屋百貨店
当時の東京の乗用車の台数は、まだ決して多いとは言えなかった。そう考えると、ここ上野広小路に集まっていた車の数の多さには驚かされる。右奥の大きな建物は松坂屋百貨店。