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「共和党で権力を握ろうとする政治家は、多くのスキャンダルや疑惑があってもトランプ支持をやめなかった巨大な層に背を向けるわけにはいきません。反トランプを打ち出すと、一気に反発を食らうことになるからです」

 今回の大統領選でも、トランプ氏は敗色濃厚とはいえ、事前の予測よりも善戦しており、その得票数は7000万を超えた。これは2008年のバラク・オバマ氏を上回っているのだ。

 トランプ氏個人の影響力はともかくとして、先ほどから触れている「トランプ的な世界観」の影響力は、選挙後も当面、残る可能性が高い。

「政治的部族主義」を乗り越えられるか

 近年のアメリカ政治は南北戦争以降、最も分裂した状態にあると言われているという。渡辺教授は、こうした状況を「政治的部族主義」と表現している。

「政治的指導者は国民の融和を目指すのではなく、特定の『部族』(自分の支持基盤)の利益だけを重視して、異なる部族は徹底的に敵視する。敵なのだから客観的な事実にもとづかない批判も構わないし、それどころか過激な暴力もいとわない人たちさえも出現してくる」

 こうした「政治的部族主義」が、Qアノンをはじめ、さまざまな問題につながっているのだ。アメリカは、この選挙を契機に、Qアノンという存在が象徴する分断を克服して、バイデン氏が語ったように団結することができるのだろうか。

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出典:文藝春秋12月号

 このほか、「陰謀論がはびこりやすいアメリカの政治風土」「日本でQアノンは広まるか」といった点を論じた渡辺靖教授「米大統領選を揺るがす『Qアノン』の正体」の全文は、「文藝春秋」12月号および「文藝春秋digital」に掲載されている。

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