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世界ランキングでトップ
その代表的な存在が、新田祐大であり、脇本雄太なのだ。ブノワの元で力をつけてきた新田は、2018―19シーズンのUCI(国際自転車競技連合)のケイリン個人ランキングで1位に上り詰めた。世界もブノワ・ジャパンの勢いに警戒を強めつつある。
東京オリンピックで競輪選手が頂点に立てば、ケイリン種目としては初の快挙。競輪界の悲願達成と、新たなスター誕生が待たれている。
新田祐大 世界ランキングでトップに
1986年1月25日生まれ 2005年デビュー
G1優勝8回 獲得賞金9億6139万円
そのニュースに競輪界が沸いた。
2019年2月、ポーランドの世界選手権で新田祐大がケイリンで銀メダルを獲得。ポイントを一気に稼ぎ、競輪界のエースが、ケイリンの世界個人ランキングでもトップに立ったのである。
「銀メダルが獲れた喜びと、すごく苦しい練習で追い込んできたのに金が獲れなかった悔しさと。気持ちは正直複雑です。でも、それは次に金が獲れた時に報われると思う」
ペダルをこぎ続けて早20年以上、少年の頃に描いた夢が新田の原点だ。
競技を始めたのは早かった。小学4年生のとき、マウンテンバイクを買ってもらったのを切っ掛けに、この世界へ。中学校に自転車競技部はなかったが、故郷福島で地道に足を鍛えた。