昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2020/12/19

決勝後の生活を「リアルに考えちゃいますね」

――M-1決勝戦という芸人にとっての最大チャンスを逃してしまうんじゃないかという恐怖心の方が強いんですね。

 

井口 M-1は正直、ネタをやる場なので、あとはやり切るだけなんですけど、その後のこととか考えると、「大丈夫かな」とか「どうしようかな」ってリアルに考えちゃいますね。「あの番組出たとしても、これ、いけるんか」とか。

 何しろ相方はこんなんなんで。こんなやつ引き連れてはむりだろ、とか(笑)。M-1はまだしもその先を考えるとどう考えても実力不足なんですよ。色々と経てきているだけに。全然浮かれられないです。

――『笑っていいとも!』での経験があるだけに、不安も大きくなっているわけですか。

井口 売れている芸人さん、みなさん、大変な苦労をしてますからね。千鳥さんだって、あんな天才でも東京に来て、売れるまでに何年もかかっていますし。M-1決勝に出ても、スタートの権利を手にしたぐらいでしかないと思います。本当は「決勝進出、ウェーイ」って喜びたいんですけどね。全然そんな気持ちにならないです。

――どこまでいけば、「ウェーイ」と手放しに喜べるようになるんでしょうか?

井口 性格的にどこまで行っても、そうならないと思うんですよ。だから、マジでつまらないですよ、人生(笑)。もっと、決勝行った時は楽しく過ごせると思っていたんですけどね。次の山があるなという感じですね。ただ何もないところよりは、少し先に行けたのかなと。

 

河本 いや、本当にそうですよね。M-1の決勝に行ったからといって「売れた!」とは、信用できないですよね。僕もずっと疑ってはいますね、どこかで。

井口 「疑ってる」って、売れた前提だけど、そもそもまだ売れてないから(笑)。

「どのコンビよりも気持ちをこめた漫才をしたい」

――では、最後にM-1決勝戦に向けての意気込みをお願いします。

井口 不安な気持ちも大きいですが、ようやくつかんだ大きなチャンスであることは間違いないので、決勝戦ではどのコンビよりも気持ちをこめた漫才をしたいと思います。

――河本さんはいかがですか?

河本 僕も井口と同じ気持ちです。

井口 だから、楽するなって! こいつがもうちょっとだけでもしっかりしてくれたら、「ウェーイ」って手放しに喜べるようになるのかもしれないです(笑)。

 

写真=山元茂樹/文藝春秋

ウエストランド井口浩之(ツッコミ担当)と河本太(ボケ担当)のコンビ。井口は1983年5月6日岡山県出身。河本は1984年1月25日岡山県出身。中学校からの同級生で、高校で同じサッカー部に入部し、2008年に結成。

新生M-1では16年、17年、19年に準々決勝進出。18年は準決勝進出。20年に所属事務所であるタイタンとしても初となる決勝進出を決めた。

この記事の写真(7枚)

+全表示

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー