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連載クローズアップ

ネガティブにとられかねない“おばさん”という言葉 その本来の意味は…

ジェーン・スー(コラムニスト)/堀井美香(アナウンサー)――クローズアップ

 今年10月、コラムニストのジェーン・スーさんと堀井美香アナウンサーによるポッドキャスト(※)の新番組『OVER THE SUN』(毎週金曜17時に配信予定)がスタートした。TBSラジオの番組『生活は踊る』の金曜日放送でタッグを組んできた2人が、ポッドキャストに引越し。配信が始まるや否や、ポッドキャストランキング(日本)で1位に躍り出た。掃除の失敗談から身体の悩みまで心に移り行くよしなしごとを語らいながら縦横無尽な“普段着トーク”を繰り広げている。

(左)ジェーン・スーさん (右)堀井美香さん

スー「堀井さん、遂にOVER THE SUNに取材がきましたよ。結構でかいメディア。略してデカメ(笑)」

堀井「ふたりで『いつかおばさんが無駄話をする番組を作りたいね』なんて話してましたけど、ポッドキャストという形で実現しましたね」

スー「局の意向で『生活は踊る』の金曜日放送が終了しましたが、ピンチはチャンス! 私たちはピンチャン同盟ですから、心の中では“負けへんで”と思っていたわけです。『何かやらせてほしい!』と直談判したら、新番組を始められることになりました」

堀井「番組名はスーさんの発案ですよね」

スー「虹の彼方より、もっと“向こう側”に行ってやる!という気持ちを込めました。縮めて言うと“おばさん”になります」

堀井「で、灰になる(笑)」

スー「太陽の向こう側に行ったら、そりゃ燃えるよって話ですね(笑)。私は常々、中年女性が楽しめるエンターテインメント、特にくだらないものが足りないと思ってました。私と堀井さんは同世代で、かれこれ7、8年、一緒に仕事しています。すると女子校ノリで、内容のない話で何時間でもいけるようになってくる。そんな我々の雑談を垂れ流してもいいのでは、と思って」

堀井「私もその通りだと思います」

スー「ちゃんとあなたの意見を話しなさいよ(笑)」

堀井「私たちも“おばさん”として生きていくつもりですけど、どういう形がいいんでしょうね。おばさんがはしゃぐと冷たい目で見られることがあるけど、どうしたらポジティブに捉えてくれるようになるのかと考えたりします」

スー「そうですね。生きているだけで図々しいと邪険にされることがあるもの。オバタリアンなんて蔑称がある位ですし。そこで私たちは、この言葉が持つ『中年以上の女性に対する親しみを込めた呼称』という本来の意味を取り戻しているんです。レコンキスタですから。“おばさん国土回復運動”ですよ!」

 ――今後の野望は?

堀井「リスナーとオンラインで集まりたいです。顔にパックして集合したら楽しそう」

スー「いつかラジオに進出できたら嬉しいですね。(プロデューサーの方を見て)TBSラジオの大英断、心からお待ちしてますよ(笑)」

※インターネット上の音声メディア。アプリをダウンロードすれば無料でコンテンツを聴取できる。米国では約9000万人の聴取者がおり、前大統領夫人ミシェル・オバマも自身の番組を配信している。

じぇーん・すー/作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティ。近著に『女のお悩み動物園』。

ほりいみか/1972年、秋田県生まれ。TBSアナウンサー。95年に入局。

INFORMATION

ポッドキャスト『ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」』
https://open.spotify.com/show/4sZYkG465UBmaZfmIqYJwN

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