飛田の周りに風呂屋が多いの、なんでか知ってます?
性のはけ口以外の何ものでもなかったけど、僕の場合、他の風俗でなく飛田やったのはやっぱりあの町の情緒かな。ウソの世界と分かっていながらハマッたんやね。それも、今から思えば青春やったと思いますよ。きっちり3年で飽きた、ヤルだけヤッて何も残らないことに。飛田に行った後、だんだん空しさに襲われるようになったから。
飛田の周りに風呂屋が多いの、なんでか知ってます? 女の子に嫌われたくないから、店に行く前に風呂屋で体を洗ってから行くの。それから、終わった後もまた風呂屋に行くの、なんか気持ち悪いから。不特定多数の男とヤッた女の子とヤッたわけだから、気持ち悪いやないですか。風呂屋には同じようなおっさん、いっぱいいましたよ。どこの店がどうやったこうやったと見ず知らずのスケベなおっさん同士しゃべって、風呂屋が情報交換の場になってるの。滑稽でしょ。アホでしょ。
そういう滑稽なこと、アホなことを3年も続けると、さすがに虚しくなってきて。ちょうどフリーターをやめて、写真スタジオに勤めてこの仕事に入り出した時、こんなことしてる場合かよ、とピタッと行かなくなり、それ以来1回も行ってません。もう、まったく行きたいと思わへんね。
「不潔、気持ち悪い」と思っていながら、女性を買う
Dさんの話を聞き、3年間もハマり続けたというのにびっくりしたが、店に行った後に風呂屋で体を洗うというのに、もっと驚いた。
「不潔、気持ち悪い」と思っていながら、女性を買うとは。男の気持ちは計りしれない。と思いながら聞くうちに、Dさんは「今は知らないけど」と前置きしてこんなことを教えてくれた。
飛田には東西の道が数本あり、若い女の子が多い通り、まあまあ若い女の子が多い道、中年の女性が多い道に分かれ、「かわい子ちゃん大通り」「青春通り」「年増大通り」などと呼ばれている。若くても若くなくても料金は同じだが、若い子の場合は「まぐろ」で、中年の場合は「くわえる」などプラスアルファのサービスがついている。つまり、セックスだけをイタす若い女の子と年配の女性では、後者の場合、セックス以外の性サービスが付加されてようやく、その商品価値が同じになるのだ、と。
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