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ーー昔から性にオープンでエロへの偏見がないとおっしゃっていましたが、幼少期の経験や親の育て方などに起因しているのですか?

渡辺 どっちかというと両親は真面目なタイプです。すごくお堅いわけではなくて、子ども想いの良い親です。父親は私が帰ってくる時間を気にしたりしていたので普通のお父さんと変わらないと思います。周りの友達にも仲がいいってよく言われます。高校時代は恋愛もほとんどしてこなかったのでそういう話はしてきませんでした。

©文藝春秋

ーー周りの友達はどうでしたか?

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渡辺 突拍子のない事をやる自分を認めてくれる友人が周りに多いのかなと思います。友達もオープンだから私もオープンになれる。あとは元々、エロとか性行為に対して悪いイメージが自分の中にないんです。性的な事に対する恥じらいだったり、隠さないといけないとかそういう気持ちが一切ない。だからといってAV女優にTwitterでエッチな画像を送りつけてきたりするのは違うと思うんですけど。

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「この子はエッチだから許してくれる」という幻想

ーー「リアルとフィクションの境目をきちんとつけましょう」とたびたびSNSで書いていますが、それはそういったことが関係しているのでしょうか。

渡辺 そうですね。私に限らず、AV女優とか性に関わる仕事に従事する女の子に対してファンは自分の理想を押し付けてきがちというか。「この子はエッチだからなんでも許してくれる」と思い込んでいる人も多いです。

 例えば、「渡辺まおはめちゃくちゃ清純派の女の子なのに、なんでこんな作品に出ているんだ」って怒りはじめたりする人もいます。セックスを見せていてもそこに演技が含まれています。それをすべてリアルだと勘違いしている人が結構多いです。

 特に私がデビューした時は『テラスハウス』の木村花さんの件もあって、表に出てる人に対しては、何を書いてもいいんだみたいな空気がありました。