「僕の言うことが一番信憑性がある」
――お父さんもそれを望んでいないでしょう、ということですか。
「たとえば文春さんが偏った記事を出したとして、僕は記者会見を開きます。ってなると、勝ち負けじゃないですけどね、僕が勝っちゃいますよ。100%押し倒す。何が言いたいかというと、刑事的処罰とか民事的処罰とか法で決まってることに関してはこの日本て揉み消せないんですよ。でもそこを超えた“人的”な問題っていうのは、もう何を言うかよりも誰が言うか。そして僕が今まで生きてきた人生、人に与えて来た。守って来た仲間がいる、その人たちが判断することなんで。
『お父さんはそう捉えてる、俺はこう捉えてる』っていう“人的”な問題になったら、世間の大概の人は僕の言うことが一番信憑性があっちゃうっていう。だから今回の話は、僕が影響力を持ってしまったことが幸せであり、こうなった時は不幸せでもあるんですよね」
「もっと向き合えば良かったなと思います」
――事故を含め、10年経った今、相手方のご家族との関係で後悔する点はありますか。
「もっと向き合えば良かったなと思います。これは昨年5月に電話したときに思ったことなんですけど、本当に(お父さんと)まっすぐ言い合えたんですよ。その時に思いました。
ずっと、お互いまともに喋れないと思ってたんですよ。脅迫みたいなメッセージがくる以上、今はタイミングじゃないってことなんで、でも意外と電話してみてお互いの言葉を喋ってみると熱く喋れたっていうか。でもそうなる未来を知らない状態だったら、やっぱり会わないと思います。
お父さんから、『辻くん一回話ししようよ。10年経った今、一度2人で話ししたいよ。電話でもいいからさ』ってもっと以前に言ってくれれば会ったと思います」
――Aさんと会えたら、何か話したいことはありますか?
「今、僕の口からは言えないです。今の状況をしっかりとお父さんに聞いて、今何を一番必要としてるのかを確認した上で、求めてることを全力でやりたいなと思います」