「前向きな発言をし続けることが社会貢献になる」
――なぜ被害者家族の方はそういうことをしたのでしょう。
「僕が経営者として表に出たからでしょうね。表に出たことでこうなってるんだなとは自覚があります。確かに被害者の人達はいい思いをしてないと思いますが、でも逆に(表に出る仕事をすることで)たくさんの命を救っているっていう事も事実だと思う。
こうやって前向きな発言をし続けることが僕は社会貢献にもなると思いますし、今後の日本のため、若い世代のためにも役立つと思ってやっている」
――何かしらのアクションを辻さんが返していたら、事態が収まっていた可能性もあるとは考えますか?
「返しても火に油を注ぐだけだなと僕は判断しました。事実、我慢するのをやめてお父さんに電話したら言い合いになった。火に油を注ぐ事態になっていなければ、もうちょっと早く連絡しておけばっていう後悔はありましたけど。(電話をして言い合いになってしまって)まだタイミングじゃないんだなっていう自分の選択が確信に変わりました。
まともな形でメッセージが来ていたら返していたかもしれないですけど、まともなメッセージが全く来ていなかった。どちらかというと脅しのようなメッセージだったんです」
「僕もファイティングポーズを取らざるを得ない」
――被害者側からのメッセージに対して、逆に訴えを起こそうと思ったことはありますか?
「それはないです。絶対起こさないです。訴えられる文面のメールもあったけど、それを突く気はさらさらない。そこで戦えば、法律的には僕が勝っちゃう話になるんで。でも、向こうがファイティングポーズを取るのであれば、僕はもうやり合うしかない。
おそらく、影響力的にも向こうが生きにくくなると思うんですよ。だから僕、身内にも被害者の家族を中傷することは絶対言わんでくれって言ってるんですよ。俺を擁護することはかまわないけど、反省してるから相手を攻撃するのだけはやめてくれ、と言ってます。『これ以上ひどかったら……』っていう奴もいますけど、俺が望んでないことはするな、と」
――2月に記事が出て騒動になってからAさんのお父さんに電話したのは、そのスタンスを確認したということですか。
「お父さんに対しての意志表示です、あの電話は。本当にこの状況を求めてますかって。遠回しに言えば、もしお父さんがこれを求めて炎上させているのだったら、僕も自分の大切な人を守るために、ファイティングポーズを取らざるを得ない、という意思表示でした。でもその姿勢を取った時の僕は強い。発言力を持っている。日本でいうと影響力がそれなりにある若手の経営者ではある、と。だからそちら側の声に被せる事が正直出来てしまう」