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「こんな熱い連中がいたのか!」さだまさしがヤンキー支援隊を信頼する本当の理由《被災地支援のいま》

「こんな熱い連中がいたのか!」さだまさしがヤンキー支援隊を信頼する本当の理由《被災地支援のいま》

ヤンキーと震災#4

2021/03/13

さだ それは本当にその通りだと思う、今、足利の山が燃えてるじゃない?(※対談時は2月24日) ああいう災害は僕たちの手の届かない災害だしね。でも僕と大圡君もそうだし、人と人とが繋がってくっていうのが災害の後に残る物でもあるし、それが次の災害の時にみんなが手を繋いで立ち向かえる力になる。阪神・淡路大震災以降、ボランティアがそういった発想になってきたことがすごく大事だと思う。

大圡 3.11の時、気仙沼の避難所で新潟県中越地震や阪神大震災で被災された人たちの支援チームと一緒になったんです。その時に「兄ちゃん福島出身か。大丈夫だ。絶対に前を向ける。俺たちが今こうして支援に来てるのがその証拠だ。だから兄ちゃんも頑張れよ」って言われたことがモチベーションになってる。名前も名乗らないで励まして帰って行って。

 

さだ カッコいいねえ。タイガーマスクの美学だよね。そのカッコよさって日本人の心のどこかにあるんだよ。そういった心を持った連中が大勢いて、被災地を救ってるって事を僕はもっと知ってほしいな。現場を見たらなにかしようってエネルギーが出てくるし、被災者の訴えも感じ取れる。だから僕は現場に行って歌うことで、現場に来られなかった人に訴えてるつもり。

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「音楽家は被災地で何もできない」わけじゃない

大圡 コンサートでもいつも「入り口に募金箱置いてあります!」って言ってますよね。

さだ 「ライオン」の支援はわかりやすいから。どこにどうやってつかったか明確にしてあるから、そこは堂々たるもんだよね。僕は歌手なんでコンサートがあったり色んな仕事がある中で現場に何週間もいる生活はできない。まあ、大圡君みたいなひとがいるから、せいぜい一緒に戦っているような気持にさせてもらえる。これからも頼りにしていい?

©文藝春秋

 

大圡 もちろんです。自分もさださんが背中を押してくれるから頑張れてるので、こちらこそよろしくお願いします!

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

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