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優先順位を下げられてしまう「できれば」「可能だったら」
対面でのやりとりだけでなく、メールやチャットでお願いするときも、多くの人が無意識のうちによく使っているのが、「できれば」「可能だったら」というよけいなひと言です。これは、お願いするほうが相手に配慮するつもりでも、言われたほうは「できたらでいいのかな」と思って優先順位を下げてしまう言葉です。
反対に、忙しい人だとスケジュールの優先順位を常に考えるため、いつまでにやらなくてはいけないのか明確にわからず対応を迷わせてしまう、迷惑なフレーズでもあります。
ですから、「今月末までにこの案件をお願いしたいのですが、難しい場合はご相談ください」と、はっきりと希望を伝えましょう。下手に相手に遠慮していると、「『できれば』とあったので、仕事が立て込んでいたため手をつけていません」と、平然と言い返してくる人もいます。
「なるべく早めに」も、「なるべくと言うなら、すぐやらなくてもいいんだな」と受け取られる可能性があります。「早めに」も、人によって受け取り方が違うあいまい表現で、トラブルのもとになりやすいので避けたほうがいいでしょう。この場合は、「この案件を、今週、金曜日の17時までにお願いすることはできますか?」と具体的に聞くことです。そして、相手から「イエス」か「ノー」ではっきりと返事をもらうところまでやりとりすること。そうすれば、「そんなつもりじゃなかったのに」の行き違いがなくなり、スムーズに話が進むのです。