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「お手すきのときにお願いします」が人をイラッとさせる理由は… 円滑な“お願いごと”のために言うべき言葉は?

『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』より#1

2021/06/24
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「よろしくお願いします」の多用は思わぬトラブルに

 

「よろしくお願いします」は、ビジネスシーンの中でもっともよく使われている言葉のひとつ。これがよけいなひと言だと言われたら、「明日からいったいなんて言えばいいの?」と思われるかもしれませんが、その心配はいりません。気をつけてほしいのは「使い方」で、使うことがダメなわけではありません。ただ、便利だからと無意識に「よろしくお願いします」を多用していると、思わぬトラブルにつながることもあります。

 以前、次のようなケースがありました。仕事の依頼に関する長くてわかりにくいメールの最後に、「以上、よろしくお願いいたします」と書かれていたことに腹が立ったことがあるというのです。聞けば、「わけのわからん仕事を丸投げしといて、何がよろしくだと思った」とのこと。その人の話を聞いた周りの人も、多くの方が同意されていました。きっと同じような経験があるのでしょう。

 この場合は、「この資料の作成を、よろしくお願いいたします」というように、「お願いしたい用件は何か」をわかりやすく伝える必要があります。

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 また、何かをお願いされて断ったにもかかわらず、「引き続きよろしくお願いします」と言われることに抵抗を感じる人もいます。このように、何でもかんでも最後に「よろしくお願い」していると相手を不快にさせることもあるので、使い方には充分気をつけてください。