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「ちょっといいですか?」は何分?

 

「ちょっといいですか?」と声をかけることはよくあると思います。でもこの「ちょっと」は、人によって受け取り方がまったく異なります。「3分」「30分」「1時間」をちょっとだと思う人もいれば、「食事でもしながら話したほうがいいかな?」と思う人もいるでしょう。この時間感覚の違いが、人と人がすれ違う大きな原因になることが多いのです。

 たとえば、事務所に電話をかけたときに、「いま担当者が不在ですので後ほどかけ直すように申し伝えます」と言われたとしましょう。この「後ほど」はあなたにとってどのくらいの感覚でしょうか? 私が企業研修の際にこの質問をすると、見事にバラバラの答えが返ってきます。短い人は「5分」「10分」、または「30分」から「数時間」。さらに「その日中」「翌日まで」という人もいて、5分から翌日までとかなり幅がでます。

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 つまり、「ちょっと」「後ほど」といったあいまい言葉で、相手がこちらの「つもり」をわかってくれると思ったら大間違いなのですね。

 ですから、相手に時間をとってもらいたい場合や、返事をお待たせする場合は、「10分ほどお時間ありますか?」「明日のお昼までにお返事します」というように、“具体的に”期限や期日を伝えてください。また、もしその約束を守れなくなった場合は、“事前に”変更のお詫びとお願いをして約束を破らないことも大事です。