時代を駆け抜けたAV女優たちは何を考えて日々を過ごし、引退後は当時をどのように振り返るのか……。
アダルト分野に精通するライターの安田理央氏は著書『AV女優、のち』(角川新書)で、7人の元AV女優へインタビューを行った。ここでは同書の一部を抜粋。アイドル的存在で人気を集めた長谷川瞳氏の証言を紹介する。(全2回の1回目/後編を読む)
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性に対する興味は小学生の頃から強かった
長谷川瞳の初体験は13歳、中学校2年生のときだった。
「小学生の頃から性に対する興味は強かったんです。きっかけは、たぶんお父さんが読んでいた漫画かな? といっても、『課長島耕作』とかそういう程度の漫画なんですけど、そこに出てくるセックスのシーンに惹かれたんですね。『凄い果てしない快感』とか書いてあるから、『どんなものなんだろう?』って。早く体験してみたかったんですね。だから、彼氏ができたらすぐにエッチしちゃいました」
当時から、長谷川瞳には性に対してあっけらかんとした感覚があったらしい。前述の『ベストビデオ』のインタビューにも、こんなくだりがある(編集部注:デビュー直後に受けたインタビュー)。
――(前略)そういえば、H話って中高生くらいだと盛り上がるでしょ、初体験話とかしたの?
瞳:すごい盛り上がるんですけど、私が言うとリアルだって嫌われる……。言い過ぎとか下品だとかシカトとかされて(笑)。あの娘はちょっとオカシイとか。まだみんな処女とか童貞だから興味はあるんだけど、夢を壊されたみたいな感じで。
――どんな風にリアルに喋ったの?
瞳:体位とかどうやってやるのって聞かれたから、こうやってやるのって実践とかみんなの前でやってると、やり過ぎって感じで言われたり。彼氏の友だちとかにも『お前の彼女、やり過ぎだから止めろよ』って言われたり。
――彼もいる所で実践したの?
瞳:うん、何か普通に(笑)。
(三和出版『ベストビデオ』01年11月号)