ロズウェル事件には第二、第三の現場あった?
――牧場に散らばっていた物体は、軍が回収したんですか?
三上 現場は散乱したままだったから、軍が一帯を封鎖してサンプルを持ち帰っています。ところがそのとき、軍に別の情報が入ったようなんだよね。200キロぐらい離れたサンアウグスティンというところにも、UFOのような機体が落ちていると。だから、ロズウェル事件の現場は2ヵ所あるんです。
――サンアウグスティンの方では、どんなことが起きていたんですか。
三上 そこではテキサス工科大学の考古学者、ウィリアム・カーリー・ホールデン教授の一団がフィールドワークをしていました。そこに、10メートルくらいある物体が墜落した。彼らが驚いて警察当局に連絡すると、消防署にも連絡が入って、軍と消防署が現場にやってきた。そこで考古学者たちも一緒に、円盤状の墜落物と、その中にいる搭乗員といいますか、宇宙人を目撃した――という話です。
――最初に謎の物体が発見された牧場と、考古学者たちが宇宙人を見たとされる現場には、どんな関連性があるんでしょうか。
三上 これはいろんな説があって、最初の牧場で1回バウンドしたUFOが、2ヵ所目の現場に落ちたんだという話もあるんだけど、とはいえ200キロも離れているでしょ。だから、どんなに凄いスピードで飛んでいたとしても、それはさすがに……という気もします。あとは、その2ヵ所で別々のUFOが墜落したんだ、という説もある。でも、この事件はそこからどんどん派生してるんですよ。墜落したUFOは他にもあるとかさ。
――ロズウェル事件には第三の現場がある、と……?
三上 本当の墜落現場はここだ、みたいな話は4、5ヵ所出てくるんですよ。90年代になってくると別の証言者が出てきて、私はUFOの回収に携わりましたとか言って、第二墜落現場というのを主張するんだけど、それはフェイクだって後にわかりました。そんな感じで、90年代を境にして、ロズウェル事件のイメージはどんどん変わっていくんです。