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「一皮剥けた選手の成長を見て下さい。メダルは絶対です」

 東京2020までちょうど1年。中田が全日本を率いた17年のグラチャンで5位、18年世界選手権で6位と、まだ納得できる成績ではないが、ここにきて中田は確かな手ごたえを掴んでいると胸を張る。

 中田が考える勝利法は、正確なサーブで相手を崩し、レセプションアタックの決定率を上げること。そしてサーブ、ブロック、レシーブを連動させるトータルディフェンスが機能すれば簡単に負けないと、これまでの試合で確認できた。その上で速くて複雑なコンビバレーを繰り出す。

 今年9月には五輪の前哨戦ともいえるW杯が日本で開催される。

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「昨年から一皮剥けた選手の成長を見て下さい。メダルは絶対です」

1次リーグ、セルビア戦でサーブを打つ黒後愛 ©共同通信社

 周りの誰しもが、睡眠を削り食事も摂らずに2020へ向かう中田の体を心配する。そんな声に中田は高らかに笑った。

「2020は4年に1度の五輪ではなく、日本にとって100年に1度のビッグイベント。そんな巡り合せに命を賭けないでいつ賭けるんですか。歴史と伝統に裏打ちされた女子バレーをさらに黄金色に輝かせます」

 歴史は、塗り替えられることを待っている。

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