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意識的に肌に優しく触れる習慣が大切

 こうした、日常的な接触性のリスクから、デリケートな顔の皮膚を守るためには、日頃から、意識的に肌に優しく触れる習慣をつけていくことが大切です。

 自分ではこすっていないつもりでも、小さな刺激が積み重なるケースも見受けられます。具体的な「こすらないケア」について、気をつけていただきたい項目を紹介します。

・肌に対して横方向の摩擦はもちろん、化粧品を塗布する際にかかる、垂直方向の力も刺激になる可能性があります。化粧水などのスキンケア用品を塗布する際は、優しくなじませるだけでも、十分なスキンケア効果が得られます。パンパンと叩くように塗布したり、ギュウギュウ押し込むように塗布することは避けるのが無難です。

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・スキンケア用品を両手で包み込むように塗布する方法は、顔の中で一番出っ張っている「頰骨」に特に力がかかりやすいです。洗顔時も、何も気にせずに洗っていると、顔の中で骨が前に出ている部分、額、頰、鼻、顎などに刺激を与えやすくなります。顔の立体構造を意識して、特定の部位をいつも刺激していないか気をつけてみましょう

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・お肌のマッサージについても、現段階では自己流で行うのは望ましくないと考えています。2018年の資生堂の企業研究では、「圧力」を加えることで、肌がコラーゲンを生み出し、再生する可能性があることが指摘されていますが、どのような頻度で、どのくらいの圧力を加えることが有効なのか、詳細な内容についてはまだ明らかにされていません(*8)。適切なマッサージが肌に良い影響を与える可能性はもちろんありますが、肌をいたずらに引っ張ったり、こするなどの、自己流マッサージについては、表皮を傷つけるデメリットの方が大きいでしょう。(どうしてもマッサージを行いたい場合には、プロの指導を受けることをおすすめしたいです)

*8 「資生堂、圧力が肌の再生能力を覚醒することを発見」(「国際化粧品技術者会連盟ミュンヘン大会2018(IFSCC※2 Congress 2018)」で口頭発表、最優秀賞を受賞)

・特に肌が弱い方にいえることですが、一度のスキンケアで使用する製品は、3アイテム前後に止めるのが望ましいです。スキンケアの工程が増えるほど、肌に触る回数も増えるからです。特に敏感肌の方は、化粧品による接触性の刺激で肌荒れする可能性もあるので、スキンケアに使うアイテムは厳選することをおすすめします。いろいろ使いたいものがある方は、朝・夜で使うアイテムを分ける、曜日で使うアイテムを分けるなどの方法をとるのがおすすめです。

・顔に触るクセは、意識して直すように努力しましょう。特に、かゆみを感じる時に、勢いよく引っ搔いてしまう方は多いのではないでしょうか。軽いかゆみでしたら、お肌をタップするように、トントンと軽く叩くようにして紛らわすのがおすすめです。