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偏頭痛、耳鳴り、肩こり…その不調は「目」が原因かも!? 合わないメガネを使い続ける“恐ろしすぎる”リスクとは

『子どもの目が危ない 「超近視時代」に視力をどう守るか』より #2

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めまい・偏頭痛・耳鳴り…1日寝込んで立ち上がれないときも

 聞いているだけでつらくなるような相談もある。

「目の状態が本当にひどくて目が開けられない。毎日、めまいとか偏頭痛とか耳鳴りがします。年末くらいから症状がどんどん悪化して、ひどい時は1日寝込んで立ち上がれないような状態です。仕事も休職しないといけないほどになってしまって……」(40代女性)

 最後の女性はパソコンを使った事務の仕事をしていた。だが、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった頃から、目の不調がみるみる悪化し、仕事を休職するまでに追い込まれてしまったのだという。また、撮影は遠慮してほしいと言われたものの、話だけならと、ある20代の女性は次のような話をしてくれた。

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©iStock.com

目の不調から仕事をやめて引きこもりに

「専門学校を卒業して、映像を制作する会社に就職しました。画面が見えづらくなったのでメガネをかけ始めました。最初の頃は視力も1.5と快調でよく見えていたのですが、段々頭痛や吐き気がひどくなってきて……。色々な病院を回って、脳のMRIをとっても『異常なし』と言われてしまい、仕事もやめて引きこもり状態に。もう死にたいと何度も思いました」

 しかし、その話の最後に聞いたのは意外な言葉だった。

「それがいまでは、自分にぴったりのメガネをかけることで気持ちも前向きになり、再就職の面接まで受けられるようになりました。信じられません」

 じつはこの女性は、梶田さんの診療所を受診した結果、「メガネがおかしい」と指摘されたのだそうだ。メガネの合う/合わないが、「人生を変える」と話していた梶田さん。その言葉は、決して誇張ではなかったのだ。

【前編を読む】失明する可能性が倍増!? WHOは“近視”を「公衆衛生上の危機」に指定…意外と恐い“強度近視”のチェック

子どもの目が危ない 「超近視時代」に視力をどう守るか (NHK出版新書)

大石 寛人 ,NHKスペシャル取材班

NHK出版

2021年6月10日 発売

 

偏頭痛、耳鳴り、肩こり…その不調は「目」が原因かも!? 合わないメガネを使い続ける“恐ろしすぎる”リスクとは

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