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「我慢してる姿をいろいろ撮る」「オシッコだと1回6000円」…体を売り続ける女性が語る“パーツモデル”バイトの“暗部”

『限界風俗嬢』より #5

2021/08/24
note

「んー、ふつうに風俗やると、相手がここにいるじゃないですか。だけどチャットレディとかだと、一応相手のメッセージとコメントが表示されますけど、生身の人間がいる気がしないみたいな、ンフフフ」

まずおカネが欲しい

「チャットレディはそうだけど、動画撮影のときはスタッフが近くにいるよねえ」

「あれはちょっと恥ずかしいですねえ、フフフフ、めっちゃ言葉責めしてくるんで。『恥ずかしいねえ』とかって」

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「それはなんだったんだろうねえ……」

「ブフッ、なんだったんだろうって、フフフフッ」

「まずおカネだったわけじゃん」

「あ、おカネ、おカネです。まずおカネが欲しいっていうので」

「で、いい仕事はないかって探して」

「風俗だと、性病が怖いからぁって……」

顔バレのリスク

「だけどさあ、動画とかだって顔を撮られてるわけだから、一応リスクはあるわけじゃん。それはどう考えた?」

「ああ、その会社の人から、『たしかに顔は写るっちゃあ写ります。けど、ネット配信はしないで、売れて300本の世界なんで、もう、よっぽどじゃない限りバレないと思います』って言われて、そっかぁ~、みたいな。あと、さっきも言いましたけど、メイクがほんとすごかったんですよ。アイラインとかもめっちゃ引いて、ふだんの私とは全然違う感じだったってのもありますね」

©iStock.com

 すでに取材を始めてから1時間半が経過していた。事前の約束の1時間を過ぎている。ここらへんが話の打ち切り時だと考えた。

「わかった。今日はいろいろ思い出してくれてありがとう」

 それから写真撮影をすることになった。現在の服装で“身バレ”しないかと心配する私に対し、カオルは「大丈夫ですよ。これ、どこでも売ってるファストファッションなんで」と、相変わらず無頓着な反応を返す。

 この時点で彼女は24歳。10年後、20年後にこの原稿を読んだらどんな感想を抱くのだろうか、そのことがやけに気になった。

【最初から読む】「それならやれると思って」難関国立大学卒、一部上場企業に入社した女性が“処女”を守りながら “SM風俗”で働き続けるワケ

限界風俗嬢 (集英社ノンフィクション)

小野一光

集英社

2021年8月5日 発売

 

「我慢してる姿をいろいろ撮る」「オシッコだと1回6000円」…体を売り続ける女性が語る“パーツモデル”バイトの“暗部”

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