「出ていってください」と手紙が…
――佳子さんはそれ以前から赤井さんのご実家に出入りされていたんですか?
佳子 一度だけ、夏休みに連れて行ってもらった際に、彼がご両親に「今日、彼女を家に泊めるけどええか?」と聞いたら、お父さんから「あんたの親は大阪に来てることは知ってるんか?」と言われて。「いえ、言ってないです」と答えたら、「そんなお嬢さんを勝手に泊めるわけにいけへんから、だったら2人でどこかよそに泊まってくれ」と言われてしまいました。その1回だけですね。
――お父さんはわりときっちりされている方なんですね。
佳子 そうですね。でも、その次にはもう「どうぞよろしくお願いします」と、いきなり荷物を持って押しかけていますから、すごく困った顔をしていらっしゃいました。私としてはてっきり喜んでくれると思ったのですが……。
――まあ、普通は驚きますよね(笑)。
佳子 なんでそんな行動に出たかというと、彼が以前、仲間内で結婚していたときの話を何気なくしていたのを耳にしたことがあり、そこで「この人は離婚歴があるんだ」と初めて知ったんですね。その際、「でも親とは一緒に住まれへんかったんや」と寂しそうに語っているのを聞いて、きっと実家のご両親は同居を望んでいるんだろうなと思ったんです。
でも、それはあくまで、結婚した息子夫婦と2世帯で暮らせたらいいなという話であって、結婚前に私だけ飛び込んでも意味はないわけです。なにしろ、いざ押しかけたはいいものの、肝心の赤井がほとんど大阪にいませんでしたからね。
――それでも赤井家のご両親と暮らしていた、と。
佳子 彼は大阪での仕事なんてほとんどなくて、ドラマやバラエティの収録でほとんど東京にいましたから。おかげで父、母、赤の他人の私で生活を共にするという、よくわからない感じになってしまって(笑)。
赤井 週に2日ぐらいは大阪に帰っとったんですけどね。でも実家にたどりつく前に、地元の仲間たちとわーっと酒を飲んで遊び歩いているうちに時間が経ってもうて、実家に寄れないまま東京へ逆戻りですわ。
――だったら佳子さんも東京にいたほうがよかったのでは(笑)。
佳子 本当ですよ。でもピアノとか持って来ちゃっているので、また東京に戻るのも一苦労ですからね。赤井もそのうち戻ってくるだろうと、わりとのんびり構えていました。もっとも、ご両親はピアノの扱いに困っていましたし、何より毎朝、目を覚ますと「出ていってください」と書いた手紙が枕元に置いてありましたから、本当に手を焼いていたのだと思います。