交際後に知った赤井英和の素性
――聞けば聞くほど不思議なご縁ですが、再会のきっかけは何だったのでしょうか。
佳子 赤井は撮影の合間に暇な時間ができると、東京にいる知り合いに片っ端から電話をするんです。そのリストに、私の番号も入ったんですよ。私はその時点でもう彼のことを好きになってしまっているので、いつ電話がかかってきてもいいように備えていましたけどね。
――ちなみに当時の佳子さんのご職業は?
佳子 ピアノの講師をやっていました。だから、いつ赤井から誘いがあってもいいように、念のため何日分かの着替えを持ち歩くようにしていたんですよ。そうこうしているうちに、なし崩し的に一緒にいるようになりました。
――赤井英和という人物について知ったのは?
佳子 出会って2カ月くらい経ってからだったと思います。部屋に台本が転がっていたのをたまたま見て、「お芝居をやっている人なのかな」と、なんとなく想像した程度でしたけど。
――すると当然、ボクサーだったことも……。
佳子 まったく知らなかったです。ボクシングを見たこともなかったですし。彼の本を読んだり、主演デビュー作の映画『どついたるねん』を見たりしたのも、すべて結婚してからのことです。
――結婚に至るまでに、どのくらいの交際期間があったのしょうか。
佳子 1年経たないくらいですね。とくに「結婚しよう」と言われたわけではないんですよ。私がある日、彼が当時暮らしていた大阪の実家に乗り込んだんです。
――いわゆる押しかけ女房ですね。
佳子 お父さんお母さんから、毎日のように「出ていってくれ」と言われていましたけどね(笑)。いま思えば、当然ですよ。彼は仕事でほとんど大阪にいないのに、突然やって来た見ず知らずの私だけがなぜか家にいるんですから。
ピアノ持参で大阪・飛田新地の赤井家へ!
――結婚に至ったきっかけは、佳子さんが大阪・飛田の赤井家に押しかけたことだったそうですが、プロポーズの言葉は?
佳子 ないです。そもそも結婚したいと思って押しかけたわけじゃなくて、単に彼のそばにいたいから行っただけなので。
赤井 ピアノを持って佳子ちゃんがうちに越してきたんですよ。