昨今のサウナブームを巻き起こすキッカケとなったドラマ『サ道』。現在、新シリーズの『サ道2021』が放送中。撮影現場である上野の「サウナ北欧」を訪れ、ナカタアツロウを演じる原田泰造さん、偶然さんを演じる三宅弘城さん、イケメン蒸し男を演じる磯村勇斗さん3人のメインキャストと、長島翔監督、プロデューサーで文春オンラインで「サウナ人生、波瀾万蒸。」を連載中の五箇公貴さんを交え、ドラマの撮影秘話からそれぞれのサウナへのこだわりなど、サウナトークをしてみました。(全3回の2回目。前編/後編を読む)
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サウナは大人の世界への憧れから
五箇 泰造さんもハタチぐらいからでしたよね、サウナを覚えたのは。
原田 そう。だから、僕も歴は三宅さんと一緒ぐらい。子供の頃から大人がサウナに入っているのを見ていいなと。単純に大人の世界への憧れですね、最初は。たばこ吸って、お酒飲んで、サウナに入るっていう、そういうのがカッコよく見えてたんです、あの頃は。
五箇 ザ・昭和の男たち。
原田 楽しそうに見えたんです、サウナに入る大人たちが。それで、実家が東村山なんで、久米川にあったサウナ「菊水」とか、埼玉・所沢のスーパー銭湯とか。あと、「グリーンプラザ新宿」とか。菊水もグリーンプラザももう閉館しましたけど。
五箇 水商売の人や会社の社長、裏稼業の人が多いことで有名でしたよね、グリーンプラザ。
原田 それが楽しいの。いろんな人がいるんだなあって。お金があるときは、アカスリもやるんだけど、それもまた気持ちよくて。
五箇 サウナ王こと太田広さんが言ってたんですけど、あの方も若い頃にグリーンプラザでサウナを覚えたそうで、やっぱりお金がたまるとアカスリをやってたそうです。「自分へのご褒美」で。
原田 そういえば昔ってさ、サウナから出てきたらそのままドボーンッて水風呂に入ってたじゃない、みんな。汗も流さず。いまはマナー違反だからそんなことは絶対にしないんだけど、それはそれですっげー気持ち良くて。だって、大の大人がどんどん水風呂に倒れ込んでいくんだもの。
磯村 みんな白目になって(笑)。
原田 そう。それでなかなか浮かんでこない。それを見て、僕も水風呂に入ってみた、最初は。これをやったら絶対気持ちいいんだろうなって。
『サ道』を読んでからサウナのルールがわかった
五箇 やっぱり、サウナの入り方って、カツキさんの本が出てから認識しましたよね。
原田 ルールがわかった。「10分サウナで汗を出したら、水風呂に入って、10分休憩、それを3セット繰り返す」みたいなことは、カツキさんの『サ道』を読んでからですもん。それまでは、ただ蒸し焼きしてただけ(笑)。水風呂もあんまり入らず、ましてや、外気浴なんてしてなかったし。