昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2021/09/12

genre : ニュース, 社会

55億借り入れた男の「いずれカジノで勝って返せると考えていました」

 日本屈指のハイローラーと評することが出来るのが大王製紙元会長・井川意高氏だろう。

 井川氏は国内の闇カジノで豪遊しているうちに、それだけでは飽き足らなくなり海外のラスベガスやマカオのカジノで派手に遊ぶようになった、と言われている。カジノに没頭し106億円ものお金を溶かしたとメディアでも大々的に報じられた。

 カジノで重ねた借金を返済するため大王製紙子会社7社から55億3000万円を借り入れて損害を与え、会社法の特別背任罪に問われ実刑判決を受けた。

 井川氏は後にメディアのインタビューで「これはギャンブルで借金をつくった人間の心理なのですが、いずれカジノで勝って返せると考えていました」(週刊ダイヤモンド 2018.04.14号)と語っている。ギャンブルの恐ろしさをヒシヒシと感じさせた事件が、井川事件だったといえるだろう。

 こうしたニュースに接したときに、一般人が感じるのは「なぜ負けるのにギャンブルをするのか?」という素朴な疑問である。ギャンブルを趣味とする人間はどこにでもいるが、勝ち続けたという話を聞いたことがないと思う人も少なくないだろう。さらに闇カジノとなればレートが高く、大負けする確率は格段に上がるようにも思える。

闇カジノのバカラ台

「きちんとやっていれば店の利益は3%取れるか取れないか」

 だが漆原氏は「そんなことはない」と語り、こう続ける。

「まず闇カジノで行っている賭博自体は、普通に行っていれば基本的には還元率は公営ギャンブルよりも高いのです。還元率は90%ぐらいになる。宝くじなんて50%以下ですし、競馬や競輪などの公営ギャンブルですら70~80%です。闇カジノで行われるバカラですと、きちんとやっていれば店の利益は3%取れるか取れないか。ギャンブルで大きく当てると、客の脳内にはドーパミンがドバッと出てクセになります。高い還元率と、大きく勝てる可能性に夢を見たお客さんが闇カジノに集まってくる、とは言えるでしょうね」

 だが、この言葉は闇カジノの一側面を表現しているに過ぎない。闇カジノには様々な裏があり、黒い人脈も蠢いているからこそ危険なのである。

 次回は闇カジノの知られざる闇に迫って行きたい――。

この記事の写真(4枚)

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー
z