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クラクラする石油臭、浴室に浮かぶ“城”、泳ぐ魚と目が合う風呂…絶対に残したい「昭和レトロ謎温泉」ベスト10

「昭和レトロ謎温泉」ベスト10

2021/12/26

 浴室に充満する匂い、たたずむオブジェ、よく分からない効能……。温泉大国ニッポンには、「なんだこれは!」と思うようなおよそ家のお風呂では見かけないような“ナゾ”にあふれた秘湯がある。

 日本各地の知られざる温泉を探訪した異色の書「侘寂温泉」シリーズ(辰巳出版)を執筆した写真家・文筆家の魚谷祐介氏に、全国各地にある忘れられない「昭和レトロ謎温泉」ベスト10を選んでもらった。

全国各地にある忘れられない「昭和レトロ謎温泉」ベスト10を発表!

10位 ゴールデンランド 木曽岬温泉@三重県

 木曽川の河口近くの田園地帯にある昭和の体育館のような木曽岬温泉。廃墟一歩手前のような建物と看板の字体も激渋だ。

10位 ゴールデンランド 木曽岬温泉@三重県

 館内はとても広く昭和40年代のまま時間が止まったような大広間では、昔は歌謡ショーが盛大に行われていたそうだ。脱衣場には昔の市民プールのような古びたロッカー。

10位 ゴールデンランド 木曽岬温泉@三重県
10位 ゴールデンランド 木曽岬温泉@三重県
10位 ゴールデンランド 木曽岬温泉@三重県
10位 ゴールデンランド 木曽岬温泉@三重県

 まさに体育館のような巨大な浴室の中央には手造りの城がそびえている。なんで城なのかはナゾだが、木曽岬温泉のカオス感の象徴となっている。

10位 ゴールデンランド 木曽岬温泉@三重県
10位 ゴールデンランド 木曽岬温泉@三重県

 巨大な岩があったり熱い砂利風呂と砂利サウナの風情も凄い。広い浴室には熱めの源泉が豊富にかけ流されていて、床にも温泉が溢れていて気持ちいい。

 唯一無二の異次元の世界を味わえる貴重な存在だったが2019年に休業したまま結局閉館。現在は実際に廃墟となってしまった。昭和の温泉遺産がまたひとつ消えた。