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北欧の若者がびっくりした、東京の若者の日常

 ただ、北欧の若者たちに私と繫がっている東京の若者のインスタグラムを見せたところ、誰もがびっくりしていました。普通の若者がディズニーランドに行き、ナイトプールを楽しみ、スポッチャで運動をし、漫画喫茶で好きな漫画を読み、リムジン女子会やラブホ女子会でパーティをする。フレンチやイタリアンやお寿司に舌鼓を打つことができる一方、赤ちょうちんや新宿ゴールデン街も楽しめる。そしてきらびやかなスイーツの山、山、山。

©️iStock.com

 自分とたいして年齢の変わらない若者が、ひとりでそれらを全部楽しむことができる。365日違う店で違うものを食べ、違う場所で遊ぶことだってできる。その多様性に驚愕(きょうがく)していました。特に、森の中のキノコくらいしかインスタグラムに投稿するものがない(失礼ですが、事実です)北欧の若者にとっては、信じられないことでしょう。それらを若者という年齢で安くエンジョイできるのは、東京というたったひとつの都市だけなのです。

 実は、日本の若者が日々何をして遊んでいるかは、どこの国の若者に説明してもびっくりされます。これは北欧に限りません。

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PR下手な日本

 なぜ東京の魅力がここまで海外に知られていないのでしょうか。理由のひとつに、日本の国土が小さく、同質性の高い国なので、「外」の人たちに何かを一から説明する必要に迫られてこなかったことがあると思います。つまり、国民気質として本質的にPRが下手なんだと思います。

 また、日本人はモノ作りが得意で職人気質(かたぎ)な人が多いので、いいモノを作れば必ずその魅力が伝わる、と信じている人が未いまだに多くいます。町工場ならまだしも、大手メーカーさんと仕事をしていても、こうした考えを持っている方が大変多くいます。

 もちろん、この職人的発想こそ、日本の最大の武器であることに間違いはないのですが、これだけグローバル化した時代では、色々な宗教や言語や考え方を持つ人たちを相手に商売をしなくてはいけなくなっているので、いいモノを作ってもその良さが自然と伝播するケースは大変稀まれですし、早く「以心伝心」や「忖度」から脱することが重要になってきています。

 一方、ここ数年の韓国の躍進を見ると、彼らがモノ作りよりもPRに注力しており、得意であると感じます。

 東南アジア各国に行くと、空港には見渡す限り、韓国メーカーの広告があり、ショッピングモールには韓国コスメの店が並び、店頭・店内には韓流スターの等身大パネルが並んでいます。