――役割を与えられるんですね。
おさる それで僕らが1位目指して3位ぐらいで止まっちゃうと「なにやってんだよ」ってなっちゃう。
僕らは10位以内に入らない週がほとんどだったけど、ディレクターさんは「よかったよー」と言ってくれるんですね。でも街を歩いてると「ちょっと頑張ってよ」とか「毎週だめだよね」とか言われる。いやぁ当時Twitterなくてよかった(笑)。もっと多くの人が直接言ってくるわけでしょ。
――番組にはスベることを期待され、視聴者には怒られる……心のバランスを取るのが大変そうです。
おさる そうですね。ランキングの上にはいかないけど、あいつらすごいパワーがあるというのは一応見せたから、そこからの展開はもうないだろうし、もう辞めさせてもらった方がいいんじゃないかってスタッフさんに言って卒業しました。
今思えば天狗発言ですよね。もっともっとしがみついて、色々やった方がよかったのかもしれないですけど。でも当時は多かれ少なかれ、裏ではみんなメンタルやられてましたよ。
――人気と引き換えに。
おさる そうですね。最初は徒歩でテレビ局に来てた芸人が、最後みんな外車になってましたからね。僕たちはずっと給料制でしたから、2人とも原チャリでした。
ギャラが上がらず…元雨上がり・蛍原が「言いにいってやるよ」
――モリマンのモリ夫さんもインタビューで『ボキャブラ』時代の事務所間ギャラ格差のことを話されてました。モリ夫さんも全然もらえてなかった側で。
おさる みたいですね。『ボキャブラ』も終わって随分後に、なんかのお仕事で芸人仲間と雑談してて。給料の話になって、聞いたらみんなすごいもらってる。「ほんと?」って言ったら、みんな「ほんとだよ」って。僕たちの給料聞いたら全員が「えーっ」「それもらわなさすぎだよ」ってなってました。それでその時ね、(元雨上がり決死隊の)蛍ちゃんが「俺が言いにいってやるよ」って。