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万年赤字で、とっくにバス転換されてもおかしくない。しかし、徳島県は南海トラフ地震の際の交通路として残したかった。残すからには経費を下げたい。そこでDMVというわけだ。甲浦駅には車両を通すスロープを作り、海部は高架駅だから、牟岐線の阿波海南駅までの区間をJR四国から譲ってもらってモードインターチェンジを作った。なにがなんでもDMVを走らせる。そんな執念さえ感じさせる。
モードインターチェンジは鉄道区間の両端に限定
DMVの定期運行区間は、阿波海南文化村から道の駅宍喰温泉まで。鉄道区間は阿波海南駅から甲浦駅まで。高知県の甲浦でバスモードになり、地上に降りたDMVは、海の駅東洋町を経由した後、北へ戻るルートで徳島県の道の駅宍喰温泉に至る。
変則的なルートだけど、これは鉄道区間の宍喰駅に車庫があり、道の駅宍喰温泉に近いから。国の指導により、モードインターチェンジは鉄道区間の両端に限定されたため、DMVはバスモードで車庫に向かう。土日祝日には1往復だけ室戸岬方面の便がある。この場合は海の駅東洋町から南下していく。室戸岬を回って終点は「海の駅とろむ」だ。
沿線はもともとサーフィンやダイビングで知られている地域だ。マリンスポーツ体験もできる。水に入らなくても、竹ヶ島で海中観光船「ブルーマリン」に乗れば、ガラス張りの船底から珊瑚の海を眺められる。竹ヶ島には「島のちいさな水族館」があり、シーカヤックを使った海上散歩もできる。宍喰駅と甲浦駅からバスがでている。