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四国の右下、室戸半島の知名度を上げる

 道の駅宍喰温泉に隣接している「HOTEL RIVIERA ししくい」は全室が海に面しており、とくに日の出が美しかった。温泉大浴場も海に向かってガラス張りだから、日帰り入浴もオススメだ。海部駅付近の「ふれあいの宿 遊遊NASA」も海の眺めが良い。徒歩約20分だけど、海部駅まで送迎してくれる。素泊まりで気楽にというなら、海の駅東洋町に隣接する「東洋白浜リゾートホテル」にシングルルームがある。

室戸のオススメスポット「廃校水族館」
体育の時間に使うプールにサメが泳いでいる

 室戸方面には、廃校の小学校を再利用した「むろと廃校水族館」や室戸岬の自然などを学べる「室戸世界ジオパークセンター」、海の駅とろむにはイルカと遊べる「室戸ドルフィンセンター」がある。DMVは1往復だけだから、往復乗車すると立ち寄れない。行きまたは帰りに高知東部交通バスと組み合わせよう。

 徳島県は県の南東地域を「四国の右下」と呼んで宣伝している。高知県東部も含めて、サーフィンなどマリンスポーツで有名なところだ。味覚としてはもちろん海の幸、そして筆者には阿波尾鶏を食べさせる焼き鳥店が嬉しい。高知県で取れるポンカンはとても甘く、おみやげで買って感動して通販で箱買いした。

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「ふれ合いの宿 遊遊NASA」の部屋から、趣のある景色。夜は漁り火も見える

これからの開発、発展が楽しみな地域

 しかし、京阪神、首都圏など他の地域からの知名度は高くない。現地までの交通手段も時間がかかる。京阪神からだと淡路島経由のバスや、和歌山港と徳島港を結ぶフェリー。首都圏からだと、片道だけでも1日がかりだ。空路で徳島空港からバス乗継ぎやレンタカーとなる。乗りもの好きなら、人気の寝台特急「サンライズ瀬戸」で高松へ。そこから特急「うずしお」、牟岐線と乗り継ぐ。

宍喰駅に到着するDMV3号車。周辺は撮影スポットになるようコスモスが植えられている

 それでもDMVをきっかけに観光客が増えるだろうし、いつの日か感染対策が整えば、海外の乗りもの好きも訪れるだろう。これからの開発、発展が楽しみな地域と言える。

写真=杉山淳一