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「仲間がコルトガバメントの撃鉄を起こして銃口を向けてきた」前橋スナック銃乱射事件の前夜に起きた“ある事件”《元“武闘派ヤクザ”小日向死刑囚の獄中手記》

前橋スナック銃乱射事件#3

genre : ニュース, 社会

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 次に襲撃が決行されたのは同月14日。入院を余儀なくされた小日向は外されることになった。しかし、またしても襲撃が失敗してしまう。

《後藤の車に、(銃弾を)「コツン」とぶつけただけで逃げられてしまいました。逃げる後藤の車めがけてけん銃を乱射したそうですが、そのうちの1発が後藤の肩に当たったそうでよろこんでいました。情けない……。殺さなければ襲撃はいつまでも終わらず、襲撃方法もどんどん難しくなるというのに……。また襲撃が失敗したにもかかわらず、矢野会長はまたすぐに別の襲撃を準備していました》

 小日向は事故の影響で頭痛などの後遺症が残っていたため、次回の襲撃からもさすがに外されると考えていたようだ。しかし矢野は、後藤組長がよく通うキャバクラの周辺地図などを小日向に見せ覚えるよう指示。自分の“子飼い”である小日向を実行役から変える気はなかったようだ。

後遺症があるのに…キャバクラでマシンガン乱射指示

 失敗続きの状況で、小日向は矢野が《焦っている》と感じていた。

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 ある時、後藤組長が通うキャバクラでマシンガンを乱射するよう矢野が指示したこともあった。別の組員が「親分、それじゃあ女に当たりますよ」と進言するも「そんなもん伏せろ!!って言ってからやりゃいいんだ」「伏せないやつはみんな仲間だ」「一緒に殺っちまえ」などと答えていたという。

《もうムチャクチャでした。私はなぜキャバクラなどという狭い店内で、マシンガンなどという殺傷能力が強い銃を使わなければならないのか、考えられませんでした。狂っているとしか思えませんでした。それこそXの家の襲撃や、白沢村のゴルフ帰りの襲撃などに使うべきではないかと怒りさえおぼえました》

小日向の手記 ©️文藝春秋

 小日向はターゲットを殺害すること自体には反対していないが、不特定多数の一般人がいる中での襲撃には常に反対していたように書かれている。もちろん、当時から実際にそう思っていたのかどうかは本人のみぞ知るところだ。

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