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「きそば」をアイデアいっぱいに再現

 そのつゆの味は力強い返しと出汁が利いた味で、空っ風にも負けないくらいアツアツである。そばはしっかりとコシがあり、茹麺とは思えない歯ごたえである。岩下の新生姜もあるし、天ぷらも駅そばのものとまったく同じである。

「一人一人の心の中の思い出の味がこの小山駅のきそばに込められている」と吉田さんが言うのもうなずける。電車の切符に似せた食券も細やかで温かいアイデアである。スタッフは鉄道の制服を着て対応している。とにかく考え抜かれた演出に感心する。

キッチンカーで食べるきそばは、まさに小山駅の味だ
食券は切符をアレンジ(撮影 吉田英樹)
駅員の制服を着たスタッフも勢ぞろい

郷土の味を広く楽しんでもらいたい

 吉田さんは人材育成などを行うNPO法人あおりんごの代表理事も務めており、今後も「子どもたちが楽しめることをしたい」と、キッチンカー「小山のきそば号」を小山市内やその近隣に出張営業する予定だという。ゲリラ的な開催もあるとか。

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 中澤さんは「これからは栃木県南のいろいろな所できそばという郷土料理が食べられればいいなと思う」と話す。中沢製麺では直営店・東京なまめん なかざわ製麺・ネットショップで「きそば」のつゆと麺を販売中である(天ぷらは現在冷凍販売のテスト中)。

 こちらも「いざ小山のきそば号・中沢製麺」である。

お店でもきそばの麺やつゆを販売している

2つの「復刻版」には共通点があった

 今回、音威子府の常盤軒と小山駅きそばが復刻された経緯をまとめてみた。両者に言えることは、地域に対する深い愛情がその原動力となっていることである。そしてなぜか不思議なのだが、麺は随分と形状も味も違うが、両者のつゆの味がすごく似ていることに気がついた。返しはしっかりと濃く甘みもあり出汁がよく利いた深い味である。この味が人々の記憶に残る秘訣なのだろうと思った次第である。

INFORMATION

音威子府TOKYO
住所:東京都新宿区舟町3-6
営業時間:昼営業11:30-14:30 夜営業17:00-20:00
定休日:月・祝

中沢製麺 麺の直売所
住所:栃木県栃木市平柳町1-34-13
電話番号:0282-25-7155
メールアドレス:info@nakazawa-seimen.com
営業時間:11:00-18:00
定休日:なし

東京なまめん なかざわ製麺
住所:東京都豊島区南大塚2丁目41-7 1F
営業時間:10:00-20:00(日曜のみ18:00)
定休日:なし
https://nakazawa-seimen.com/

キッチンカー「小山のきそば号」
出店予定などは、公式サイト、Twitterでご確認ください。
https://twitter.com/kisobaoyama
https://co-llabo.net/kisoba-go/