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2022/02/19

source : 文春新書

genre : ライフ, ライフスタイル, 医療, ヘルス

脂質は食べても太りません

 一方で、脂質を食べても太ることはありません。せっかく美味しいお肉料理を食べているのに、脂肪の部分を残す必要などまったくありません。それはなぜか。

 理由は大きく3つあります。

 1つは、脂肪はどんどん消費されるからです。

 私たちの体中に37兆個もあると言われる細胞の膜をつくるために、かなりの量の脂肪が使われます。コレステロールの原料としても使われます。プロスタグランジンなど細胞間情報伝達物質も脂肪からつくられます。

 このように、脂質は私たちの健康を保つためにとても重要な栄養素で、使い道がたくさんあるのです。

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 2つ目の理由として、吸収率の悪さが挙げられます。

 脂肪は、たくさん食べても便の中に出てしまい、血液中にはあまり増えません。油っぽい料理をたくさん食べた翌日に、水に浮くような便が出ることがあるでしょう。あれは、吸収されなかった脂肪です。

 3つ目ですが、そもそも私たちは、脂肪をそれほど摂っていません。むしろ足りていないくらいなのです。

 厚生労働省が推奨する大人の1日の脂質摂取量は、男性74グラム、女性64グラムです。ところが、日本人平均で61.3グラムしか摂っていません。アメリカ人でさえ一日の脂質摂取量は平均70グラムくらいと言われています。

 それに対して、炭水化物は日本人平均で248.3グラム摂っています。ご飯や麺類をたくさん食べる人なら500グラムを超えるでしょう。

 この数字を見ても、明らかにバランスを欠いているのがわかると思います。

 ダイエットで脂質摂取量を減らすのはナンセンス。かえって健康を害します。痩せたいなら炭水化物を減らすのが絶対条件です。

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