“パンだけを食べるよりバターを塗ったほうが血糖値が上がらない”…「食べ順ダイエット」が実は理にかなっているワケ〈糖尿病専門医による分析〉
『糖質中毒 痩せられない本当の理由』より #4
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血糖値を上げない食べ物とは
糖質を含まない食べ物は血糖値を上げません。
具体的には、野菜(根菜は除く)やキノコ、海藻、豆類、肉、魚、豆腐はほとんど血糖値を上げません。
逆に、ご飯やパン、麺類などの炭水化物、芋類などの糖質が多い根菜、カボチャなどの糖質の多い野菜、砂糖たっぷりの清涼飲料水などは、大きく血糖値を上げます。
糖質中毒から脱するために、「どんな食べ物に糖質が多いのか、あるいは少ないのか」を正しく知ることは必須です。まずは、この知識を身につけましょう。
ただし、落とし穴があることも忘れないでください。
スーパーやコンビニで売られている惣菜や加工品には、かなりの糖質が含まれていることがあります。たとえば、肉じゃが1つとっても、自宅でつくるのと買ってくるものでは違います。
また、つなぎとして小麦粉を相当量使っているケースもあります。「甘くないから大丈夫」「野菜のおかずだから大丈夫」とは言えません。
こうしたことは、製造現場を見ていない限りわかりません。
揚げ物の衣も注意が必要です。
鶏の唐揚げは人気の食べ物ですね。鶏肉そのものや、揚げる油は血糖値に影響しませんが、問題は炭水化物を用いた衣です。同じ唐揚げでも、衣がとても薄いものとぼってりついたものでは、血糖値の上昇度合いにかなり違いが出ます。
私の患者さんは、なにか食べるたびに血糖値をチェックしていますから、こうしたことも個別に把握しています。
「あの店の揚げ物は思ったほど上がらない」
「メーカーAの冷凍ハンバーグはかなり上がる」
「メロンパンは総じてすごく上がる」
「シュウマイは皮がダメだ」
などと、いろいろ報告もしてくれます。