筋トレをやってない人だって、十分すごい
――何かに挑戦しようと思っても、年齢や環境や「できない理由」を見つけ出してやる前に諦めてしまう人は少なくないと思うんです。才木さんが自分の武器を捨ててまで、全く違うジャンルに挑戦しようとする、その行動力の理由ってなんでしょうか。
才木 でもやっぱね、やりたければやって、やりたくなければやらなきゃいいんですよ。その判断でいいんじゃないでしょうか。
たとえば筋トレをやるのはすごくいいです、おすすめです。でも根っこで「やりたくない」って思う人が筋トレやっても続かない。自分がやりたくないと思うならやらなくていいんですよ。
――自分の本心とどれだけ向き合えるかですね。
才木 筋トレやってる人がすごい、筋トレやってない人はすごくないというわけではない。その人はその人のすごいところがありますよね。逆に、みなさんは私が出来ない仕事をしているわけで。だからどこに目を向けるかだと思うんです。自分の良さを見つけてくれる人に出会えれば、一番いいですよね。
悩んでいる人は、自分が信頼できる人や好きと思える人に「ねえ、私の良さって何だと思う?」って聞いてみるのもいいと思います。あとは人から褒められたことを思い出してみて。それがもしかしたら自分が一番になれることかもしれない。私の場合はそれが最初は筋肉でした。
――才木さんは筋肉をどうするか悩まされているその間にも、ボディビルの大会に出られていましたよね。それで全国2位を収めている。
才木 いや、それも周りの方々がいなかったら無理でした。ありがたいことに番組の密着がついてくださって、トレーナーさんだったり、食事をみてくださる方だったり、ポージングレッスンの先生だったり……色んな方が関わってくれたおかげで、自分がヘマしたらその人達の顔に泥を塗ることになる、と。
みんなが真剣に向き合ってくれてるんだから自分もやりきらなきゃ、という思いがあの時は強かったと思います。