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「普通のセックスって地味なんですよ」

――一徹さんご自身はこれからどのような作品を世に発信していく考えなのでしょうか。

一徹 エロメンと言っても40歳を過ぎているわけですし、体力的にも、作品への出演をメインにしていくというよりは、できるだけコンテンツをつくる側に回りたいと思っています。

――運営されているレーベル(RINGTREE)は、どのようなコンセプトで作品をつくっているんですか?

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一徹 「AVはファンタジー」とはいえ、ファンタジーが誤った認識を男性に与えて、結果的に傷つく女性がいるということを各方面から聞いていて。そこに対する反省がずっとあったんです。

 そこで、演出を排除した作品を撮ってみようと。いわゆる男性向けAVで行われているような女性に向けての過剰行為もしないし、いわゆる女性向けAVにありがちな行為にいたるまでの過程を丁寧に描写もしない。ただ普通の行為を普通に撮ってみようというのがコンセプトです。

 でも、それはあんまり売れなかったんですよね。普通のセックスって地味なんですよ……。ある程度の演出がないと関心を持たれないんだな、というのが今の感覚です。もちろんコンセプトを逸脱した過剰な演出をするわけではないんですが、何らかの味付けは必要なんだな、と。

 でも、どんな味付けを足していけば良いのかはわからないから、色々と試して、いらない味付けは省いて……。

 今はその過程にある段階ですね。日々、考えながらAV制作に向き合っていると、「そもそもAVって必要なの?」という考えも頭をよぎります。性に関するコンテンツに携わる身として、性について真摯に模索中と言ったところです。

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