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「私たちはなんにでもなれる。なりたいものになれる」
関水渚の魅力は「剥きだしの生命力」である。彼女は大物の間に挟まれるキーマンの役が多い。大きな流れにひょっこりと彼女が投げこまれることで、不思議な日常感が生まれるのだ。2020年の『キワドい2人-K2-池袋署刑事課 神崎・黒木』も、山田涼介と田中圭の間にいる頑固そうなギャル役でも、不思議なリアリティを加えていた。
2021年の『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』は特に、続編を願ってやまない。クセあり一匹狼の刑事を演じる香取慎吾と、若さと正義感で突っ走る関水渚のバディが本当に良かった。関水のムキになる感じが、香取の静かな演技と絶妙に絡み合い、不思議なスピード感をもたらしているイメージ。香取のように重く大きな存在感と相性の良い太い生命力は、たくましく咲いているひまわりのようだった。
現在23歳。まちがいなく朝ドラのヒロインの候補の一人だが、案外、別の意外なルートを辿って、時代を担う大女優になる気もする。
2020年、ヒロインを務めた映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』では、関水演じるコックリが、長澤まさみ演じるダー子にこんな言葉をかけられるシーンがある。
「私たちはなんにでもなれる。なりたいものになれる」
フィクションを超えて今、彼女はそれをそのまま経験しているところ。
『町田くんの世界』の如く、様々な色の夢を手に高く大空を飛んでいってほしい。女優デビューから3年、これからが伸び盛り、いや、飛び盛りだ!