1990年代後半から2000年代前半。「世にも奇妙な物語」「奇跡体験!アンビリバボー」「USO!?ジャパン」など、さまざまな“オカルト”や“ホラー”が地上波で人気を博していた。いわゆる“オカルトブーム”の時代だ。
そして2022年現在、そんなオカルトブームの中で幼少期を過ごした人たちが、時を経て“心霊系YouTuber”として活動している。代表的なのが、登録者数40万人(2022年6月8日現在)の人気心霊系チャンネル「オウマガトキFILM」を運営するパーソナリティのヒロさん、トモさん、カメラマンのTさんの3人だ。
「オウマガトキFILM」は月に1本程度しか動画を投稿していないにも関わらず、「数ある心霊系YouTubeの中で一番怖い」と熱狂的なファンが多い。
今回は「オウマガトキFILM」の発起人で、動画の企画・編集を担当するヒロさん(33)に、活動のきっかけや撮影中の恐怖体験について伺った。(全2回の1回目/2回目に続く)
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SNSを通じてオカルト好きの3人が集まった
――ヒロさん、トモさん、Tさんの3人は「オウマガトキFILM」を結成する時に知り合ったそうですね。なぜ顔見知りでもなんでもない3人が一緒に活動することに?
ヒロさん(以下、ヒロ) 僕はもともと趣味で心霊スポットめぐりをしていたんですけど、「これを動画にしてYouTubeに投稿したら面白いんじゃないか」と考えたんです。とはいえ、当時31歳で「YouTubeを始めたいんだけど」って周りの人を誘うのはなんか恥ずかしかったんですよね。そもそも、一緒に動画を撮ってくれるオカルト好きの友達もいなかったし……。
だからSNSを利用してオカルト好きの仲間を探してみたんです。そこで知り合ったのが、同年代のTさんでした。Tさんとトモさんは以前から知り合いだったので、そこに僕が加わる形で活動が始まりました。
――3人はそれぞれ本業もしているんですよね。仕事と平行しながらYouTuberとして活動するのは大変では?