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12 秀和外苑レジデンス(1965年/秀和)
秀和の分譲マンションを2つ紹介したい。なぜ2つ紹介するかというと、「秀和のマンション」と聞けば、マンションに詳しい人であれば誰もが思い浮かべる独特な外観を持つマンションが、ほぼ同時期に供給されているからだ。いずれも、凹凸が生み出す陰影をくっきりさせた南ヨーロッパ風の独特なデザインを採用している。
「秀和外苑レジデンス」(渋谷区神宮前)の竣工年月は1967年2月でこちらの方が完成は早い。次に紹介する物件も分譲開始時期は1967年であるが、分譲月の特定ができないためどちらが先に世に出たか、東京カンテイの資料では判然としない。施工会社は藤田組。総戸数56戸だが、うち42戸は専有面積が30㎡~40㎡台のコンパクトマンションとなっている。
80㎡台の広い面積帯の住戸もあり、これらの住戸はバブル期の1987年~1990年頃には2億円以上で流通していたが、現在は5000万~6000万円前後の価格となっている。現在は坪340万円前後で市場に出ており、コンパクトマンションタイプの広さでも4500万円弱の価格で売り出されている。