「人間を矯正してもらった」ヤスを変えた2人の優しさ
マンモウ 遊びに来てくれたのは嬉しかったよ。やっしゃんは唯一無二で、“ドキュメンタリー的”に面白いんですよ。コンビを組んだばかりの頃、上野のストリップ劇場に2週間ぐらい修行として出させていただいたことがあったんです。でもスベリまくって、休憩時間に上野の不忍池で2人して落ち込んでいた。すると、やっしゃんの当時の彼女がケーキを焼いて持ってきてくれたんです。でもやっしゃんはウケない腹いせで、「こんなケーキまずくて食えるか!」って不忍池のカモに食わせていた(笑)。
やす 僕、マンモウちゃんと飯尾さんに人間を矯正してもらったんですよ。マンモウちゃんが一生懸命書いてきてくれたネタを公園で見せてもらって、読んで地面に捨てるというボケを3回連続でやったら、マンモウちゃんが怒って(笑)。自分としてはボケなんだけど、ボケとして成立していないんですよ。
本当に僕という人間に根気よく付き合ってもらったなと思いますよ。人に対して不義理するし、失礼だし、自分勝手だし。普通だったら付き合いがとっくに終わっていると思いますもん。
マンモウ 自己満足かもしれないけど、僕は当時、僕らのやっている漫才がちゃんと伝われば、もっとすごいことになると思っていたんですよ。それに、ただ単純に楽しかった。深夜から朝までネタの練習をするのも、辛いと思ったことはなかったから。
やす「ヘーシンク」というコンビのことも、ネタも、マンモウちゃんが基本100考えていました。僕はそれについていけばいいだけで。マンモウちゃんがゼロから全部作って、俺が腹抱えて笑ったら採用、みたいな。
マンモウ たぶん、やっしゃんが基準になっているところはあるんだよね。飯尾さんも、やっしゃんが笑うか笑わないかでジャッジしているようなところはあるんじゃないかなあ。