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両親ともに教員、クラスで1位の成績を収めていた

 彼は地元では進学校として知られる高校に通っていました。中学生の頃はあまり勉強しなくてもクラスで1位の成績を収めていて、いわゆる優等生と見られていました。両親ともに教員で、何事においても自発的に進める息子にあまり干渉してこなかったようです。そのためか、親子のコミュニケーションは乏しくなっていました。

――人を殺してみたいって、いつ頃から?

 高校受験の頃からですかねー。

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――それまではまったくなかったの?

 それまでは、猫とか動物に興味がありました。

――猫とかに? 興味?

 解剖です。中がどうなってるのか。

――その興味が始まる、何かきっかけのようなものはあったかな?
 
 猫がつぶれていたのを見たことかもしれません。

――それを見たとき、どうなったの?

 頭が、ほわーとして、なんか満たされるような感じですかね。
 
 中学2年生の冬休み、自転車に乗っているときに偶然、車にひかれた直後の子猫のような動物を見つけ、しばらく見ていたのだそうです。その際の恍惚とした感覚が忘れられず、以降、ネットで似たような画像を見つけて観察しているうちに、動物や人間の内臓への興味が強まっていったのでした。

――自分で動物の解剖をしたいとは思わなかったの?

 ないです。場所がないし、誰にも知られたくないから、ですかね。

――高校受験の頃から人を殺してみたい、と。そこにも何かきっかけは見つけられるかな?

 やっぱりネットを見てて、事件のことを知ったんですよ。佐世保の高校生とか、名古屋の大学生とか。

――ああ、あれだね。それを知ったのが影響している?

 なんか、先を越された感みたいな……。

――それで自分も、と?

 よくわかりませんが、人を殺す場面を空想するようになりました。

――空想?

 ナイフで切って、図鑑通りになっているのか確かめるっていう感じです。

――相手は誰でもいいの?

 誰でもいいです。でも年は若いほうがいいかもしれません。

――それはなぜだろう?