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「異次元」だと思った、2人の大食いファイター

――言われてみれば、本選出場選手の皆さんがキャリーケースを持って、オープニングで仲良く話している姿は、修学旅行のように見えるときがありました(笑)。

ロシアン 上の世代の皆さんは、「戦うぞ!」「負けないぞ!」みたいな感じでバチバチの雰囲気があったのですが、私が出だしたぐらいから、同じ部活の仲間たちみたいなテンションに変わったと思います。試合になると、「負けたくない」と思うんだけど、終わった瞬間に「おつかれー!」って労うというか。

 ですから、試合後に「なんであんなに食べられたの?」「いや、2回ぐらい気持ち悪かったけど、我慢できたんだよね」といったことを結構話し合ったりしていたんですよ。私は第4世代にカウントされるのですが、3と4の過渡期にいる世代。なので、私が最初に出た2008年は、まだちょっとだけバチバチしている空気があったかな。

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©文藝春秋

――ロシアンさんが初出場した『元祖!大食い王決定戦~打倒ギャル曽根!爆食戦国絵巻〜ハワイ編』は、ギャル曽根さんと魔女・菅原初代さんが闘っていたとき。新世代の代表であるギャル曽根さんの「楽しむ」と、赤阪尊子さんを彷彿とさせる「勝負」に徹する菅原さん、そのつばぜり合いを感じる回だったと思います。

ロシアン この2人は異次元でした……「意味わかんない」って(笑)。みんな、個性が強いのも面白いんですよ。菅原さんは、馴れ合うとペースが崩れてしまうということで、1人で粛々と精神を整えるタイプの方。アンジェラちゃんはあんなに強いのに、毎回試合を心配そうにしているんですよ。「勝てるかな、食べられるかな」って。私は、「いや、あんた絶対食べられるけん、心配せずに食べたらいいよ」と話してましたけど(笑)。私より後の世代の子たちは、バチバチじゃなくて仲良くしているタイプが多い印象ですね。

©文藝春秋

キング山本、ドクター西川とも対戦

――もともとロシアンさんは、1回きりの出場の予定だったんですよね?

ロシアン そうなんですよ。初出場のときは、社会人になる前の最後の休み期間中に収録すると書いてあったので、「これなら行けるじゃん」って。卒業旅行のような気分で参加しました。就職したら、都合よく休暇を取ることもできないですからね。でも、その後、もう一度だけ『元祖!大食い王決定戦』(08年9月放送)に出たのですが、男女ミックスの本選で、菅原さんに加え、山本卓弥(キング山本)さん、西川廣幸(ドクター西川)さんらそうそうたるフードファイターと戦わせていただいたのですが、あまりに強すぎて……。

 でも、このとき「大食いって面白い」ということを体感して、続けたいという気持ちが芽生えました。その当時、mixiというSNSがすごく活発に使われていたんですけど、mixiで応援してくれるコメントが付くと、「次も出ようかな」という原動力になりました。