“ロシアン佐藤”こと佐藤ひとみさんは、きれいに、楽しそうに大食いにチャレンジする。
その姿は、自身のYouTubeチャンネル『ロシアン佐藤「おなかがすいたらMONSTER!」』でも健在で、チャンネル登録者は95万人を超えるほど。驚くべきは、同チャンネルが共同代表兼COOを務めるエッジニア合同会社の事業でもあるという点だ。
食を通じて恩返しがしたい――。そう語る彼女に、YouTuberで支持を得るために必要なこと、大食いで学んだことを訊いた。(全2回の2回目/最初から読む)
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あごの強さで勝ち上がってきた
――ロシアンさんは、当時、生の海鮮系が苦手だったということですが、大食いファイターが総じて苦手とする食材などはあるのでしょうか?
ロシアン うーん、やっぱり揚げ物ですかね。歯ごたえのある揚げ物などはあごが疲れちゃって噛めなくなってくる。胃の容量がどれだけあっても、飲み込めなくなってしまうんですよ。
――胃がハードウェアだとしたら、噛む力はソフトウェアのような感じですか……?
ロシアン 咀嚼して飲み込む力というのは、インターフェースが機能しないから入っていかない感じに近いかも。スピードよくデータを送り込めないのと同じですね。たとえば、胃の容量が10キロの選手と8キロの選手が、4キロのかたいものを食べるとします。
前者は4キロのかたいものを食べるのに4リットルの水が必要。対して、後者は500mlの水で十分。この場合、4リットルを必要とする人よりも、500mlで十分の人のほうが勝つんです。胃の空き容量に余裕があるし、あごと喉をそんなに使っていないので食べるのが早い。
私自身、あごと喉の強さで勝ち上がってきたタイプ。女性選手の中では、私と正司(優子)さんが極端に水分を取らずに試合をこなしていたと思いますね。